更新日:2016年03月11日 09:17
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自衛隊イベントが活況なのは東日本大震災がきっかけ

 今や自衛隊関連イベントは、アミューズメントパークと変わらないほどの人気ぶりを見せている。例えば埼玉県・航空自衛隊入間基地で開かれている基地イベントには、ここ数年、毎年20万~30万人の人が訪れるといわれている。ディズニーランドの一日平均入場者数が約8万人(’15年上半期)であることを考えると、いかに盛況かが窺い知れる。

東日本大震災が大きな契機に

見よ、この人、人、人。これだけの来場者が押し寄せれば、トラブルが起こらないほうがおかしい!?

見よ、この人、人、人。これだけの来場者が押し寄せれば、トラブルが起こらないほうがおかしい!?

 取材のため、自衛隊イベントに足繁く通うという軍事カメラマンの鈴崎利治氏は言う。 「自衛隊イベントの参加者は、親子連れから軍事マニア、サブカル系オタ、自衛隊の追っかけ、カメラ女子など、実にさまざま。年齢も幅広く、老若男女を問いません」  自衛隊イベントに参加する人が増えた理由は「ネットの存在」と鈴崎氏は指摘する。 「最近はブログなどを通じてイベントの詳細が写真や動画入りで丁寧に紹介されています。これまでイベントの中身を知らなかった層が、現場の雰囲気が把握できるようになった。参加者増加の理由のひとつでしょう」  加えて、「東日本大震災が大きな契機になった」と話すのは、元傭兵で自衛官OBの高部正樹氏だ。 「当時、自衛隊の救助活動の様子は国民の支持を集めた。現職の自衛官の話でも、東日本大震災以降、イベントに来る人が増えたという実感があるようです」  数年前までまったく軍事に興味を持たなかったという軍オタの女性(美容師・34歳)は言う。 「もともとカメラ好きで、近くの基地から飛び立つ自衛隊機を撮ったのがきっかけ。被写体として美しくハマっちゃって。女ひとりでイベントに行きますが、同じような女性は少なくないですよ」  子供がきっかけで軍オタになるケースもある。都内在住の会社員(37歳)は言う。 「小学生の子供が『オスプレイを見たい』と言うので、横田基地のイベントに連れていったのがきっかけです。メカの機能美に魅せられ、関東圏のイベントは欠かさず行くようになりましたね」 <写真/鈴崎利治>
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