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「海外資産フライト」の終焉、マイナンバーで中間層にも大打撃!?

 4年ほど前に流行した「資産フライト」を覚えているだろうか? アベノミクスによる円安や規制強化で今や見る影もない。ブームに踊らされた人たちのその後を追いかけ、租税回避をめぐる包囲網の実態をリポート!

マイナンバー施行で中間層に大打撃か


 近年、出国税や国外財産調書を新たに創設し、国民の資産の流出を食い止める策に出ている日本。しかし、前者は1億円以上の有価証券を、後者に関しては海外に5000万円以上の資産を持っている人が対象であり、中間層にとっては無縁と言ってもいいかもしれない。

 一方で「富裕層以外の資産フライトにも影響を与える新制度といえば、マイナンバーでしょう」と話すのは元国税調査官で税理士の松嶋洋氏だ。

マイナンバー「税務調査は、膨大な納税者の中から調査先を選定する作業と、実際に調査を行い申告漏れの裏付けを行う作業の2段階に分けられる。あくまでも私見ですが、前者においてマイナンバーを利用し、要注意人物を自動的に洗い出すようなシステムは現状ないと考えられる。

ただ、後者に関してはマイナンバーは威力を発揮する。これまでは、100万円を超えた海外送金は、受け付けた銀行に対し税務署への報告義務があることから、100万円未満に分けて海外送金するという方法がメジャーだった。

だが、資産フライトに目を光らせている今、マイナンバーとは関係なく、海外送金を繰り返している人は、金額の多寡にかかわらずマークされていると思っていいでしょう」

 一度、調査が始まれば、国内の預金口座と紐付けられているマイナンバーにより、言い逃れはできなくなるというわけだ。

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資産移動先の環境も変化

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