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被災者を狙う【仮設住宅一棟詐欺】の悪質手口

震災詐欺

調査票で被災者の資産を確認する巧妙なシナリオだが、「新しいシナリオもすでに存在する」(S)とか

模倣犯を恐れてか、あまり詳細が報道されていない、被災者をターゲットにした震災詐欺。だが、その被害は甚大で、今なお詐欺集団はシナリオを更新し、被災地を荒らし続けている。そして、最新のターゲットは、仮設住宅の住人だ。

「あまりにいろいろな詐欺屋たちが仮設住宅を訪問するから、警戒心も強く、一軒ダマしても、情報が漏れたら、そのエリアは即打ち止めなんてことも多い。だから最近は、仮設住宅一棟全部をダマす。手口としては、役人がやっていることを真似たシナリオですね」

そう語るのは、現地の詐欺グループに軍資金を出資するSだ。

現在、被災者が住んでいる仮設住宅は、あくまでも応急的な処置にすぎない。行政の方針は、できるだけ早く多くの人を公営賃貸住宅や恒久的な復興住宅に移転させること。そのため、被災者の意見聴取を行おうと行政の担当者が頻繁に仮設を訪れている。詐欺グループが着目したのが、そこだった。

「役所の人間と弁護士を装った役者を現場に飛ばして、一棟ごとに説明会をやる。実際の役所も同じことをやっていて、その際に住人に書いてもらう調査票の項目に、所有する資産や預金額、頼れる親族の有無を書かせます」(S)

ここで詐欺トークが始まる。

「できるだけ困っている人から優先して移転を行っている。預金がある人間は残念ながらあと回し」と言うのだ。

「資産のある人は困りますよね。そこで、弁護士が用意した金融業者から架空の債務があったことにし、一定額の預金を残す。あとは返済に使ってしまったことにすればいいって騙るんです。実際に口座にカネがあるとマズいので、弁護士がカネを預かる。そうすれば、申請が下りるって言ってね」

行政の担当者も弁護士も、すべてが架空。預かったカネを奪い、そのまま逃走。家族と家を失った者から、さらにカネまで奪うとは、まさに鬼畜である。

― 闇で蠢く【違法ビジネス】の手口を暴く【4】 ―




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