広島カープ“25年ぶりV”の背景にあった若手の躍動――セ・リーグ6球団の平均年齢を徹底調査
しかし、スタメン選手に限定してみると結果は大きく変わってくる。
今回は、チームの中心を担うスターティングメンバーとして出場試合数が多い上位8野手、投球回数が多い上位5投手(先発)、ホールドとセーブが最多の投手をそれぞれ中継ぎ・抑えとし、各チーム15選手を対象に平均年齢を調査した。
1位:横浜DeNAベイスターズ……27.13歳[全体1位→1位]
2位:広島東洋カープ……29.27歳[全体4位→2位]
3位:阪神タイガース……29.47歳[全体6位→3位]
4位:中日ドラゴンズ……29.60歳[全体2位→4位]
5位:読売ジャイアンツ……30.33歳[全体3位→5位]
5位:東京ヤクルトスワローズ……30.33歳[全体5位→6位]
チーム全体としては平均年齢が高めだった広島カープも、スタメン選手の平均年齢は下がって4位から2位となっている。広島には黒田(41歳)、新井(39歳)、石原(37歳)の3ベテランがいること、今回の調査では中継ぎの今村猛(25歳)が対象となっていないことを考えると、まさに若手とベテランの関係がうまく噛み合った理想のチームと言えそうだ。
今回の平均年齢調査で一軍全体、スタメンともに1位となった横浜DeNAベイスターズは、過去10年間で6位→4位→6位→6位→6位→6位→6位→5位→5位→6位と低迷していたが、今年は現在3位と奮闘し、チーム初となるクライマックスシリーズ出場を目前にしている。今季39本塁打の筒香嘉智や29セーブの守護神・山崎康晃らを軸に来年以降の飛躍が期待できるかもしれない。
カープ球団は、外野自由席が年間20試合無料で観戦できる特典付きの「レディースカープ会員」をファンクラブ枠に設けるなど、女性ファンをはじめとした観客を呼び込む工夫をしてきたこともリーグ優勝に大きく貢献しているだろう。今では球場まで足を運んで広島カープを応援する「カープ女子」の姿も多い。
シーズン終盤となったプロ野球だが、今年は広島カープの若い選手たちがクライマックスシリーズでどんな活躍を見せてくれるのだろうか。
【セ・リーグ6球団 スタメン対象15選手】
広島東洋カープ……野手:安部友裕、新井貴浩、石原慶幸、菊池涼介、鈴木誠也、田中広輔、松山竜平、丸佳浩/先発:岡田明丈、黒田博樹、K.ジョンソン、野村祐輔、ヘーゲンズ/中継ぎ:J.ジャクソン/抑え:中崎翔太
読売ジャイアンツ……野手:阿部慎之助、ギャレット.J、L.クルーズ、小林誠司、坂本勇人、長野久義、橋本到、村田修一/先発:内海哲也、大竹寛、菅野智之、高木勇人、田口麗斗/中継ぎ:S.マシソン/抑え:澤村拓一
横浜DeNAベイスターズ……野手:石川雄洋、梶谷隆幸、倉本寿彦、桑原将志、筒香嘉智、戸柱恭孝、宮崎敏郎、J.ロペス/先発:石田健大、井納翔一、今永昇太、久保康友、山口俊/中継ぎ:三上朋也/抑え:山崎康晃
東京ヤクルトスワローズ……野手:今浪隆博、大引啓次、川端慎吾、坂口智隆、中村悠平、バレンティン、山田哲人、雄平/先発:石川雅規、小川泰弘、デイビーズ、成瀬善久、山中浩史/中継ぎ:ルーキ/抑え:秋吉亮
阪神タイガース……野手:今成亮太、マウロ・ゴメス、高山俊、鳥谷敬、原口文仁、福留孝介、北條史也、大和/先発:岩崎優、岩貞祐太、能見篤史、藤浪晋太郎、ランディ・メッセンジャー/中継ぎ:高橋聡文/抑え:マテオ
中日ドラゴンズ……野手:荒木雅博、大島洋平、杉山翔大、堂上直倫、ナニータ、ビシエド、平田良介、福田永将/先発:大野雄大、ジョーダン、バルデス、吉見一起、若松駿太/中継ぎ:又吉克樹/抑え:田島慎二
※各データは、2016年9月12日(月)現在 <取材・文/北村篤裕>
1
2
【関連キーワードから記事を探す】
逆襲の広島カープ、不振を越え5月攻勢。今後へのカギは?
Hカップの“燕結びガールズ”グラドル・水月桃子「人とのつながりを大切にしたい」
32年前の日本一投手・北別府学が明かす「今年の広島カープを強くしたもの」とは?
カープ女子グラドル・菜乃花の「カープ優勝水着」がTwitterで大反響
広島カープ“25年ぶりV”の背景にあった若手の躍動――セ・リーグ6球団の平均年齢を徹底調査
セ・リーグの優勝争いが佳境に。「最終盤までもつれた過去のシーズン」を振り返ってみた
延長戦が復活する今シーズンのプロ野球。その影響はどのくらいあるのか数字で紐解く
広島カープ3位のワケはチーム打率トップの裏で残された特殊な数字にあった
“前哨戦”は中日の圧勝! 高橋監督を手玉にとった森監督の“死んだふり作戦”
広島カープ“25年ぶりV”の背景にあった若手の躍動――セ・リーグ6球団の平均年齢を徹底調査
「4番・サード・長嶋茂雄」に憧れた江本孟紀が振り返る“唯一の対戦機会”「結果なんてどうでも良かった」
1日300杯売った“ビールの売り子”が暴露する「女の戦い」の舞台裏。客の目につかない裏で“嫌がらせ”されることも
「14試合26得点」で最下位も…中日・井上監督の「隠れたファインプレー」とは。DH導入でセの貧打は救える?
“あと3勝”で通算200勝の田中将大以外にも、名球会入りする選手が続々と登場する可能性も。セ・パ両リーグで「今年達成されそうな記録」まとめ
「今年こそは完全優勝する!」横浜DeNA・三浦大輔監督が語る「最弱チームはなぜ生まれ変われたのか」