いじめられっ子から不良まで、全員が魅了される「フリースタイルラップの世界」
今やお茶の間でも見られるようになり、中高生がイベントに大挙するなど、社会現象とも言える状況になっているフリースタイルラップ。その大ブームになるまでの歴史や、現在の状況、文化的影響を解剖する!
群雄割拠のMCバトルシーン。それがどのようなタイプのラッパーで構成されているかを探るべく、バトル事情に詳しいマニアへの取材をもとに、6つのタイプに分類してみた。
まずは「ハードコアタイプ」。ワル上がりが多く、強面だが、ラップバトルにおいては観客が感情移入しづらいという不利な面もあり、長らくバトルには登場しない時期が続いた。
真逆に位置するのは「MCバトル下克上タイプ」。オタク的気質が強く、黙々と一人でラップしてきたことで、かえって独自性が生まれ、バトルで勝ち、存在感を増してきた。
一方、自然と人が周りに集まるような、クラスでイケてるタイプは「カリスマバトル強豪タイプ」。イケてるヤツがラップをするという流れが出来上がったMCバトル定着時代に生まれた新世代が多い。一方、服装もシュールで、ややぶっ飛んだ世界観を持つのが「独自性アーティストタイプ」。ヒップホップ以外の現場に顔を出すことも特徴だ。
「スタンダードB-BOYタイプ」は地元に愛着があるタイプでもあり、“レペゼン魂”が強い。「講師・メディア進出タイプ」は明るく、高学歴など、登場してきた背景がメディア受けする要素を持つのが特徴。
この6タイプからさらにさまざまな亜種が派生し、現代のMCバトルシーンが形成されているのだ。
いじめられっ子から不良まで、全員が魅了される

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