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フリースタイルラップ、“バブル”の功罪と日本語の変化を語る【ダースレイダー×磯部涼】

 今やお茶の間でも見られるようになり、中高生がイベントに大挙するなど、社会現象とも言える状況になっているフリースタイルラップ。その大ブームになるまでの歴史や、現在の状況、文化的影響を解剖する!

フリースタイルラップ、“バブル”の功罪と日本語の変化を語る


 テレビ番組も放送され、SNS上でも話題のMCバトル。その一方で炎上騒動が起きるなど、ブームの弊害も生まれているが、バトルイベントを初期から見続けてきたラッパーのダースレイダー氏、音楽ライターの磯部涼氏は、この喧騒をどう見ているのだろうか?

Darthreider a.k.a. Rei Wordup×磯部 涼

左より磯部 涼氏、Darthreider a.k.a. Rei Wordup氏

磯部:YouTubeでもスゴい数の動画がアップされてるよね。いわゆるファンカムだったり、放送を勝手に編集したものだったり。そういうネットでの盛り上がりは、まさにブームとリンクした現象だと思う。ただ、面白いと思う半面、ひとつのバトルが短い動画として切り取られ、独り歩きして物語化されてくのは怖い感じもする。

ダース:なんなら判定の前で切ったり、前後の文脈を切り取っちゃうから。例えば定食を出したら、漬物だけを食べてあれこれ言われてるみたいなね。

磯部:格闘技で言ったら、判定でポイントがどんどん加算されてくっていう面白さもあるし、1試合通した流れを見るのが醍醐味なはず。それがKOシーンだけとか、一発派手な技決めたところだけ取り上げられる。

ダース:一瞬のインパクトだけ見て、「なんでこっちが負けたんだよ!」っていう議論になって、それを突き詰めてくと、もうバトルはできないってことにはなるかな。ブームならではのいろんな人が興味を持ってるんだろうけど、そこから先がどうなるか、なんとなく楽観的な見方はできない気がする。

磯部:でも、武道館でやった高校生RAP選手権に行ったけど、あの光景は眩しかったよ。

ダース:8000人入って9割ぐらいが10代とかすごいよね。

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バトルがあって、同時にサイファーがあることが重要

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