「次期駐日大使」の本命? イヴァンカ・トランプが米民主党支持者にも賞賛される理由
アメリカの五大シンクタンクのひとつ、ヘリテージ財団で、米英人以外で初の上級研究員を務めた政治アナリストの横江公美氏が話す。
「この話はもともと韓国発で、それを日本のスポーツ紙が後追いしたもの。信憑性はほとんどありません。そもそも、トランプ氏が政治とビジネスでもっとも信頼しているのがイヴァンカ氏であり、そんな彼女を遠く離れた日本に手離すことは考えられません」
確かに、想定外の“トランプ・ショック”で生じた日米外交の遅れを取り戻すべく、11月17日、安倍首相はトランプ次期大統領との電撃会談に漕ぎ着けたが、ここでもイヴァンカ氏は親族の一人として同席していたことが明らかになっている。政権移行チームのなかでは、トランプ支持を早々に表明した「トランプの盟友」でニュージャージ―州知事のクリス・クリスティ氏と、イヴァンカ氏の夫、ジャレッド・クシュナー氏との間で「内紛」が起きているとも報じられているが、トップ会談にはこのクシュナー氏に加え、すでに国家安全保障を担当する大統領補佐官に指名されているマイケル・フリン元DIA(米国防情報局)長官も同席。安部-トランプによる「1対1」の会談でなかったことが、後にさまざまな憶測を呼ぶこととなった。
「トランプ氏は政治家ではなくビジネスマン。国際政治や外交を知らない自分が、安倍首相と1対1で会談しても意味がないことを彼は理解していたので、ああいうかたちになった。大統領選でも、トランプ氏は一番信用できる家族を近くに置き、政治家にはない異例の戦い方をしました。今回の会談でも家族を同席させたのは、彼にとっては自然なことだったのです。このほど首相補佐官に指名したフリン氏を同席させたのも、外交でもっとも重要なのは安全保障だが、トランプ氏はこれを知らないから専門家を立てたまでのこと。1対1ではないから腹を割った会談ではない、というわけではなく、むしろお互い腹を割るために1対4の会談になったと見るべきでしょう。企業のトップ同士が会談する場合、通常、議題の専任重役などスペシャリストを同行させるのと同じで、ビジネスマンらしいリーズナブルなやり方ですね」
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