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「男はかわいい女の子ならばなんでもOK?」気鋭の漫画家・鳥飼茜が男の単純さを問う

 さらに女性の好みに限らず、男性は相手の気持ちや、ときに自分の気持ちに対しても、あまり深読みして考えていないように見えるという。 「相手の心情や、自分の本音を気にせずに大ざっぱでいたほうが、競争や出世でうまくいくからじゃないですかね。できないというより、戦略的にしないんじゃないかな。男の人のほうが楽観的で神経質にならないというか、自分の行動と他人の行動をあんまり結びつけて考えないですよね」  育てられてきた環境や、社会からの要請によって身に付けてきた男性特有の性質を、鳥飼氏は敏感に察知する。 「石器時代でいうと“楽観的でいないとマンモスなんか獲れない”、みたいな。男の人はネガティブな感情が湧いてもそれに流されず、楽観的で大ざっぱに処理する人が多い気がします。どんなときも公平性や客観性を保とうとするというか。それが“男らしい”ってことにされてきたんでしょうね。それは、同時にいいところでもあると思うんですよ」  社会が生み出したこうした性差があるからこそ、男女がお互いに惹かれ合ってしまう側面も否定できないのではないかと考えるという。 「楽観的で大ざっぱというのは、寛容さとも言い換えられますよね。私自身、男の人にはどうしてもそういう器の大きさを求めちゃうところがあります。女どうしでは得られない、特有の楽観性や公平性、気にしなさみたいなものを男の人に感じていて、そこに惹かれてしまうことがあるんですよね」 ⇒【画像】はコチラ(ロマンス暴風域より)
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「かわいければなんでもOK?」気鋭の漫画家・鳥飼茜が男の単純さを問う

「ロマンス暴風域」第8話より

 他人、そして自分自身に対してすらもあえて楽観的である“男性性”を指摘する鳥飼氏。次回はさらに踏み込んで、そんな世の男性が「女性に求めるもの」とは何かをあぶりだしていく。<取材・文/福田フクスケ 撮影/スギゾー。> 【鳥飼茜】 ’81年、大阪府生まれ。’04年デビュー。主な作品に『おんなのいえ』、『先生の白い噓』(ともに講談社)、『地獄のガールフレンド』(祥伝社)ほか。’16年10月より週刊SPA!で『ロマンス暴風域』を連載中
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ロマンス暴風域

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