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國村隼「ルーティンの中にいるほうが確かだけど、こと映画になると好奇心が勝つ」

脚本の段階では完全なネイキッドでした(笑)

――脚本を読んだ段階での感想は。 國村:この世界観は今までに読んだことがない。映画も観たことのないものができる。おもしろいと。ただし裸で山の中を四つ足で走り回れるだろうかといった心配はありましたね。本編ではふんどしをしていますが、脚本では全くのネイキッドでしたので(笑)。でも、この脚本に関わることへの魅力のほうが大きかったです。ユーモアとのさじ加減も絶妙でね。主人公のジョングと後輩の警察官の漫才コンビのようなやりとりを、大丈夫かいなと見ているうちに、戸惑ったり、え?という意外なことが出てきて、どんどん深みにはまっていく。不思議な映画です。 ――日本の観客にはどう楽しんでほしいですか? 國村:惑わされて、コンフューズの中に引っ張り込まれてしまうことを楽しんでほしいですね。ちょっと待って、あれ、こういうことじゃないかな、ああいうことじゃないかなと悶々として、ダメだ、もう1回行こうと思ってくれたら嬉しいです。何人かで観れば、そういう見方もあるのかという感想がいっぱいあると思います。酒の肴になると思いますよ。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1299787 ――韓国映画に初出演されたわけですが、SPA!の読者に、新たなことに挑戦していくこと、現状を打破していくことへのメッセージをいただけますか。 國村:エラそうなことを言える自信はないのですが、ひとついえるのは、日常にないことやからといって、それを阻害するんじゃなくて、目の前に来て、それをせねばならぬ、触ってみなければならないものだとするなら、触ってみたほうがいい気がします。今までにないことを怖れずにやったほうが、別のものも見えやすい。でもね、不安なんですよ。ルーティンの中にいるほうが確かだし。僕自身もどちらかというとそちらのタイプの人間。でもこと映画のオファーとなると、ルーティン癖がなんとなく緩むというか、やってみようという欲、好奇心が勝つんですよね。普段は、あなたは非常に閉鎖的で保守的で頑固だと言われますが(笑)。でもそれを自覚して、挑戦すべきときは、意識的に閉じた部分を開いて、前向きに後先考えんと行く。きっと、みなさんにも、仕事であったり、そう思えるものってあるんじゃないかと思います。 <取材・文/望月ふみ>
ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異 Twitter:@mochi_fumi
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『哭声/コクソン』は3月11日(土)よりシネマート新宿ほかにて公開
配給:クロックワークス
(C) 2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION
オフィシャルサイトhttp://kokuson.com/
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