更新日:2017年11月13日 16:19
恋愛・結婚

「女性向け風俗」の世界を覗いたら、自分が「男」だと実感した【カリスマ男の娘・大島薫】

女性客はほかのキャストに“浮気”をしない

「私は男性向けの風俗も経営しているんですが、このお店を始めてから驚いたのは、女性客は他のキャストに浮気をしないところなんですよ」
レズビアン東京

取材したお店「レズビアン東京」

 とは、店長さんの言葉。なるほど、聞けば聞くほど男性が風俗に求めるものとは違って見える。できることなら多くの女性と身体を交わしたいと思うのは、男性の本能だとよくいわれる。子孫繁栄の視点が違うからだ。女性は長きに渡り子育てをしなければいけないからパートナーを逃さない工夫をするが、男性は種を付けてしまえば他の女性を探したほうが子孫を増やすのには効率がいい。  ボクはたまに自分の「男」にうんざりする。一時の性欲を優先して、愛情のない相手と性行為におよんだり、性的な目線で誰かを傷付けてしまった経験をする度に、自分のどうしようもない「男」を見せつけられて、自嘲気味になってしまう。 「でも、たまにガッツリ性欲で来るお客さんもいるんですよ(笑)」  ツバサさんはそう言って笑う。さてさて、それもどこまで過激なことだといえるのやら。  この見た目になって、男性の恰好のときよりかは女性のことをわかってきたつもりでいた。そこらの男性より女性の気持ちはわかるほうだろう、と。しかし、実際のところ、ボクは「男」以外の何者でもない。女性にはなれないし、女性の気持ちは一生わからない。わかったフリが上手になっただけだ。女性のフリが上手になった今のこの見た目のように。 【大島薫】 作家。文筆家。ゲイビデオモデルを経て、一般アダルトビデオ作品にも出演。2016年に引退した後には執筆活動のほか、映画、テレビ、ネットメディアに多数出演する。著書に『大島薫先生が教えるセックスよりも気持ちイイこと』(マイウェイ出版)。大島薫オフィシャルブログ(http://www.diamondblog.jp/official/kaoru_oshima/)。ツイッターアカウントは@Oshima_Kaoru
1989年6月7日生まれ。男性でありながらAV女優として、大手AVメーカーKMPにて初の専属女優契約を結ぶ2015年にAV女優を引退し、現在は作家活動を行っている。ツイッター@OshimaKaoru
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