更新日:2021年10月29日 08:25
恋愛・結婚

80歳の男性と付き合った20歳女性、60歳差カップルの顛末――気になる“夜の営み”はどうだった?

ヤリたい、でも、やっぱり、勃たない

 名古屋に住んでいる彼と東京に住むハルカさん。2人が会うのは月に1回、電話は週1。いわゆる普通の遠距離カップルと変わらない。恋人と会えない時間が長くなればなるほど、夜は燃え上がるはず……。実際のところ、“ソッチ”のほうはどうだったのだろうか。 「デートは基本的に彼の家。もともとスポーツマンだったので、80歳のわりには体力がありました。とはいえ、やっぱり長時間外に出ているとぐったりしてくるのがわかるんです。だから家でごはんを一緒に食べて、ベッドでゴロゴロして、という流れで……ふふふ」  ベッドでイチャイチャしているうちに、彼が興奮してハルカさんの服を脱がし始めるのがいつものパターン。しかし、そこは80歳……。 「ヤリたいのはわかったし、頑張って勃たせようとしてたんですけど、やっぱり全然ダメでしたね……。彼はそんな自分にすごくイラだってました。『俺はこんなんじゃねぇ!』と。その怒りは、80歳とはいえ、“男性としてのプライド”だったんだと思います」 60歳差-03 Aさんの家へ遊びに行くたび、夜の営みにもチャレンジしてみたが、やはり勃たせることはできなかった。そんなある日、彼が“温泉旅行”を提案してきた。 「夜はダメでも“朝勃ち”はする。彼は、それを利用しようと思ったらしいんです。だから朝、いきなり『起きろ!』と言われる。でも、少し勃ったと思いきや……。結局、付き合っている間には一度もできませんでした。とはいえ、私としてはそんなこと気にしていません」

別れは突然…幼なじみ(79歳)の略奪だった

 夜(朝)の営みはなくとも、心が通じ合っていたという。その後、順調に交際を続けていたが、そんな二人の前に突如現れたのが彼と“幼なじみ”だという79歳の老婆だった。 「付き合って1年くらい経ったころ、彼の家へ行ってみたら、知らないおばあちゃんが座っていたんです。隣には彼がシュンとした表情で縮こまっていました。彼いわく、身の回りの世話をするヘルパーさんで、幼なじみでもあるそう。でも明らかに様子がおかしくて。彼に対して、まるで“私のオトコ”という態度で接しているんです。私が異様な雰囲気に気付いて黙っていると、おばあちゃんが強い口調でこう言ってきたんです」 『アンタこの先、彼のシモの世話できるの?』  当時20歳のハルカさんは、正直そこまで考えたことはなかったのだという。即答できずに押し黙っていると、幼なじみの老婆が再び声を荒げた。 『ワタシにゃできる。アンタ、できないなら帰りな!!』  覚悟の違いを見せつけられたハルカさんは、泣きながら東京へ戻った。それでも彼のことを愛していたことは事実。新幹線のなかでも涙が止まらなかったのだという。  そのとき彼は……ただ黙っているだけで、助けてはくれなかった。もしかすると、彼自身も「どうにもならない」ことを悟っていたのかもしれない。ハルカさんは東京へ帰ったあと、初めて彼との将来について真剣に考えた。ただ“一緒にいられればそれでいい”と思っていたが、甘かったのかもしれない。自分より60歳も上なのである。  病気や怪我、介護、そう遠くはない未来に訪れるであろう最期の瞬間……好きという感情だけでは超えられない難題がいっきに降りかかってきた。 「彼の世話をする人はあの女性しかいないのかも」  こうして電話で別れを告げると、60歳差の恋は意外なほどあっけなく幕を閉じたのだった。

「昔じゃなくて今(80歳)のあなたが好きだった」

「彼は『昔はモテてたんだよ』って言うのが口癖だったんです。たしかに、若い頃の写真を見せてもらうと、本当にハンサムで。いつもオシャレな服を着ていて、オンナにも困らなそうな雰囲気でした。でも、そのセリフを聞くたびに『私は、今のあなたがいいんだよ』って返していましたね。それが嘘偽りのない本心でした」  ハルカさんは、当時のことを茶目っ気たっぷりに振り返るが、その表情は少し寂しそうだった。最後にポツリとつぶやく。 「別れてからも、たまに電話がきました。最後に連絡がきたのは一昨年。彼は、『ハルカ、元気にしてるか、いつでも会いに来いよ』って。でも、幼なじみのおばあちゃんがそばにいるみたいなので、さすがに会うことは断念しましたけど。もう90歳を過ぎている彼、今も元気にしているのかな……」 【三崎りの】 レースクイーンをする傍ら、フリーライターとしても活動。「日刊SPA!」「週プレNEWS」などで執筆中。ミス東スポ2017ファイナリスト。Twitter→@neneeeeee_cha <取材・文/三崎りの>
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