知らぬは損。一度は見たいウィルチェアーラグビー日本代表の魅力

~今から始める2020年東京五輪“観戦穴場競技”探訪 第48回~

前回の話…スポーツ好きブロガーのフモフモ編集長が、東京五輪でチケットが買えそうな穴場競技探訪へと出かけました。今回のターゲットはパラリンピックのウィルチェアーラグビー。耳慣れない競技だが、リオパラリンピックで銅メダルを獲得するなど実力は世界トップレベル。バスケットボールのテンポとラグビーの激しさを併せ持った内容も魅力的でこれは穴場感をぷんぷんさせる。そんな期待の競技の世界トップを決める大会が日本で開催されると聞きつけたフモフモ編集長は、早速現場に向かった……

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車イスが浮き上がるくらいの体当たりをガツガツ仕掛ける

ウィルチェアーラグビーの世界トップ3が激突!


 この日は、まず日本代表とオーストラリア代表が3位決定戦を戦い、勝った方が決勝戦でアメリカ代表と戦うという流れ。日本代表は地元の大歓声を受けて躍動します。リオ五輪の銅メダルメンバーでもある、池崎大輔&池透暢のイケイケコンビは得点を量産していきます。池崎さんがボールを持ってスイスイと突破を見せたり、池さんがロングパス一本を通してあっという間に得点を決めたり、持ち点の高い選手は華々しく活躍します。

 持ち点の高い「ハイポインター」と呼ばれる選手を止めるのは基本的に難しく、壁を作ろうが、何をしようが、止めるのは難しい。なので、基本的には得点はアッサリ決まるのですが、そういうバランスのゲームだからこそいろいろな選手に活躍のチャンスが生まれています。ローポインターと呼ばれる持ち点の低い、つまり動きに不自由が多い選手が、ココ一番で相手をブロックしたりできれば、それが勝負の流れをも変えるビッグプレーになるわけです。

 持ち点の低い選手はどうしても攻撃よりも守備にまわる形になりがちですが、そうした現実に寄り添って「攻撃は決めて当たり前、守備は一発止めればビッグプレー」というゲームバランスになっている。だから、ハイポインターが華々しくゴールを決めていても、ローポインターがひとつのビッグプレーを見せたときに、同じくらい観衆もわくような仕組みになっている。とてもうまいバランスだなと感じます。

ローポインターの選手でも、相手を取り囲めば押さえられる!

 日本はリオの雪辱を果たすように、リオ金のオーストラリアを圧倒。3位決定戦を69-55という大差で勝利したばかりか、この大会を通じてオーストラリア戦を4戦4勝とし、内容的にも大きく上回るという強さを見せます。オーストラリアはエース格の選手が欠場していたこともありましたが、日本としては地元で上々の結果です。

 迎えた決勝戦は、決勝戦まで3戦して3敗と分が悪いアメリカ代表が相手。ただ、1点差の負けが2試合あり、かなり拮抗しています。この1点差というのもウィルチェアーラグビーの面白いところで、この1点差を計算ずくで守りにいくのもまた、ウィルチェアーラグビーの戦い方だったりします。

 「40秒以内にゴールしないといけない」「12秒以内にセンターラインを越えないといけない」というルールで、積極的な攻めが生まれ、バカスカ点が入るのが基本的な流れ。しかし、バカスカ点が入るがゆえに、双方が点を取り合う展開が多く、逆に言えば「40秒で1点ずつ取り合う展開だから、何秒残しで相手の攻撃にさせれば、勝てるだろうか?」という計算も生まれるのです。

 なので、前後半の終わり際には、もうゴールできそうな位置でワザと止まったりして、時間調整をする場面が頻繁に見られます。かと思えば、試合中に要求できるタイムアウトを駆使して、最後の1秒までビッグプレーを出そうと粘ったりするような作戦も。このあたりはバスケットやアメフトのように、「最後の2分がやたらと長い」といった感覚です。

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ラスト1秒の攻防に会場は熱狂

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