更新日:2021年05月06日 15:04
エンタメ

吉田戦車×江口寿史 対談――“YouTubeの猫動画にはかなわない時代”にギャグ漫画家が挑戦した絵本とは?

ふたりが注目する絵本作家は?

――お二人が、描き手として注目されている、おもしろいと思っている絵本作品、作家についてお聞かせください。 江口:僕が娘と一緒に読んで好きだったのは、林明子さん。子供の体型の描き方がリアルでたまらない。自分が子供を描くときも、参考にしてましたね。リアルで、かつかわいい絵が好きなんです。『こんとあき』とかね。
kontoaki

『こんとあき』(福音館書店)

吉田:お話自体は、結構恐いんですよね。死を予感させるような、シュールな夢のような世界。うちの子も大好きです。 江口:あとは五味太郎さん。できあがったものを見ると簡単なように見えるんだけど、誰にも真似できない発想なんですよね。400冊も出してるって、すごいなあ。
gomitero

『たべたのだあれ』(文化出版局)

吉田:僕は、片山健さんの、乱暴なまでの迫力ある筆致がとても好きです。『どんどんどんどん』は、アリも野原も街も、全部踏み潰して歩いていく男の子の話なんですが、ラフなようでいてほかのひとには真似できない。子育てをする前からずっと好きな作品です。あとは、荒井良二さん。特に好きなのは『さるのせんせいと へびのかんごふさん』で、かんごふさんが、医療器具に変身して患者さんを治していくんです。僕の作品もシュールと言われたりするけれど、僕とは違うシュールさを描く作家さんだなと思っています。
dondondondon

『どんどんどんどん』(文研出版)

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『へびのせんせいとさるのかんごふさん』(ビリケン出版)

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江口氏が吉田戦車氏を見たときの第一印象とは?
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走らなきゃならないときはみかんの皮も走る!あるものを追いかけて走るみかん。リンゴやバナナ、馬などと遭遇し、最後に出会ったのは…?心温まる冒険ストーリー。

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