更新日:2015年09月14日 15:15
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収入は不安定で休みなし…ヤクザ稼業の意外な事実

暴力団排除条例や警察による準暴力団指定などにより、アウトローたちにとっては年を追うごとに肩身の狭い世の中になってきている。SPA!取材班はそんな世の中に嫌気が差し、足を洗って更生した全国の元アウトローたちを徹底取材した。 ◆芸能事務所のマネージャーとして辣腕を振るう日々 元アウトローたちの新生活 前回のショップオーナー、営業マンに続き紹介するのは、今は芸能事務所のマネジャーとして辣腕を振るっているMさん(42歳)だ。高校を中退後、暴走族仲間と一緒に関西の大手組織に入ったが、親分に気に入られたことで、逆にシノギができない立場に。 「自分がついた親分が超大物で、東京にも活動拠点を置いていたんです。だから、親分が東京に行くときは、自分もお付きとしていつも同行しなくちゃいけない。前もって『明日は休んどけ』と言われていたのに、翌日になったらいきなり『クルマで迎えに来い』ですよ。休みゼロですから、自分のシノギなんてろくすっぽできない。収入は親分からの小遣いのみでは、まったく割に合わない」  シノギはAV女優や風俗嬢のマネジメントと覚醒剤を扱い、月に100万円程度の実入りがあったが、親分のお付きに入ればシノギができなくなり、月収20万円に満たないことも。 「関西から出ずにずっと地元にいる仲間はシノギが順調で、そのため出世も早い。なんで俺ばっかこんなシンドイのかグチってばかりでした。それでも、自分は親分のお気に入りだから、あとあとこの苦労が効いてくると信じてどうにか我慢し続けたんです」  ところがこの親分、本家執行部の逆鱗に触れ、あっけなく破門されてしまうのだ。 「長いこと面倒見てもらった親分でしたけど、さすがに頭ひっぱたいて『おまえ何しとんねん!』と怒鳴りそうになりましたよ。ヤクザを続けてきた自分が本当にアホに思えました」  そんなやさぐれた彼でも拾う神あり。AV女優のマネジメントで知り合った芸能事務所の社長が、Mさんの境遇を気の毒に思って誘ってくれたのだ。 「ヤクザとしての過去を知っている社長だし、逮捕される心配もなく月に40万~50万円を稼げる。それに休みをきっちりもらえることが本当にありがたいです」 取材・文/SPA!アウトロー取材班 ― 元アウトローたちの新生活【3】 ―
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