虫料理評論家『虫こそが最高の美食。それを伝えるのが、私の使命です』
―[[ニッチ系評論家]の奥深~い日常]―
廃墟、カップラーメンなど、ある程度の市民権を持っているマニアの評論家が存在する今、さらにディープな研究をする人たちがいるという情報を聞きつけた。いったい彼らは、どのような日々を送っているのかを追いかけてみた。もしかしたら、この中に来年にはメディアに引っ張りだこになっている評論家がいるかもしれない?
【グルメ編】
★虫料理
虫こそが最高の美食。それを伝えるのが、私の使命です<内山昭一氏>
「昔は虫なんか気にも止めてなかった。それが今はどうやったらおいしく食べれるかを、すぐ考えてしまいます」
と言うのは、昆虫料理研究家の内山昭一氏(49歳)。土日には虫の採集に行き、おいしい食べ方を考え調理しては、試食会を開いている。内山氏は昆虫食文化が残る長野県出身だが、上京後は自然と虫食からは遠ざかっていた。ところがある日、たまたま訪れた世界の昆虫食の展示イベントで再会する。
「世界では虫は貧困食ではなく、高値で売られご馳走として食べられていることを知り、衝撃を受けた。僕の虫料理の記憶はおいしくなかったから(笑)。そこで試しに河原でバッタを取って素揚げしたら、意外とおいしくて。それからはほかの虫も食べたくなり、開拓してきました。採集は楽しいし健康にもいい。しかも、お金もかかりませんから」
そして10年たった今は、「昆虫は栄養バランスも良く安価で、今の時代にマッチしている」として、講演、展示、昆虫料理のレシピ本の出版し、虫料理の普及活動に勤しんでいる。
「おかげで昆虫食への理解も徐々に得られるようになりました。今後は熱帯地方の大きな幼虫など海外の虫にもトライしたい」
内山氏の飽くなき虫料理の研究は、まだまだ続くようだ。
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