中国で行われた「犬肉祭」に潜入
6月21日、中国の広西チワン族自治区の玉林市では今年で19回目となる「ライチ犬肉祭」が行われた。毎年、夏至の日に行われているこの祭の由来については諸説あるが、食べ過ぎると体がのぼせ、夏に不向きとされるライチと犬肉を夏至の日に「食べ納め」するという説が有力。民間信仰的な慣習にすぎず、日本の「土用丑の日」や「節分の恵方巻」に近い。歌や踊りがあるわけではなく、ただライチと犬肉を食べることだけが唯一のイベントだ。この日だけで、1万頭以上の犬が550万人の玉林市民の胃袋に入ると言われている。
しかし、この祭りの存在が2~3年前からネットを通じて世界中に広がり、欧米はもとより、中国国内からも大批判を浴びるようになった。今年は祭りのずっと前から国内外で反対運動が起きたので、「当局もピリピリしている。犬を捌いたり、販売することを禁じる法律はないので、検挙や中止もできない。地元政府も、これまでは祭を黙認していたが、今年はかなり踏み込んで規制している」(現地にいた中国メディアの記者)とのこと。
また海外メディアへの視線も厳しく、犬を調理する様子を撮影していた海外メディアの白人男性には、店員が「撮るな」と叫び、またたく間に客などにも囲まれ「犬食は伝統文化だ!」「生業を否定するのか!」とやり玉に挙げられる一幕も。
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犬食文化を理解しようと犬鍋(約900円)を食べてみた記者によると、その味は「臭いやクセはまったくなく、コラーゲンが豊富で濃厚な味わい」だったという。
地元のタクシー運転手は、国内外からの批判で、今年の祭は例年の半分以下の規模になったと話し、「来年はもうない」と言った。これは飽くまで現地市民の意見だが、果たして来年以降もこの「犬肉祭」が開催されるのか否か。注目が集まっている。
※週刊SPA!7/8発売号では、より詳細な「犬肉祭」のリポートを掲載中。現地での様子を詳しく知りたい人は、ぜひご確認を。
<本稿再構成/SPA!編集部 本紙構成/奥窪優木 写真/バーナード・コン>
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