更新日:2022年12月17日 22:59
デジタル

スマホで音楽ゲームが次々とヒットする4つの理由

●理由その2 スマホと音楽の相性の良さ  スマホにはもともとデジタルオーディオプレイヤーの側面があり、スマホで音楽を聴くという土壌がすでにできあがっていました。これも音楽ゲームにとってはプラスに働いた要因でしょう。  また、タッチスクリーンでの操作はコントローラと違い複雑な入力はできませんが、その分、直感的にタップするのに適しています。スマホ初期には画面を叩いてピアノやドラムを演奏するアプリが流行りましたが、そうしたスマホの“ミニ楽器性”も音楽ゲームとの相性の良さを物語っています。
Cytus II

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●理由その3 スマホゲームの文法とマッチ  スマホゲームには、『パズル&ドラゴンズ(パズドラ)』でもおなじみの、「ガチャでキャラを集め、合成したり育成したりして、パーティーを編成する」という定番のシステムがあります。このシステムに音楽ゲーム、特に大勢のアイドルやバンドメンバーを育成するアイドル系音楽ゲームが見事にハマった形です。  実はランキングで上位を占めているスマホゲームは、RPG、クイズ、パズル、音楽ゲームといったジャンルにかかわらず、「ガチャ→育成→成果を実感」というフローがしっかり機能している傾向が見られます。  そのうえ、音楽ゲームは1プレイが短く、スキマ時間に遊ぶことの多いスマホユーザーに適していますし、また、「どうして楽曲をクリアしなければならないのか」という動機付けの面でもアイドル系音楽ゲームは「ライブを成功させるため」といった明快な理由が存在します。 ●理由その4 イベントとの相乗効果  基本的にコンシューマゲームは発売日にソフトが店頭に並べばそれで一段落になりますが、スマホゲームの多くは配信後も常にゲーム内イベントやリアルイベントを行ってプレイヤーの興味を引き、そのなかから一部の人に課金をしてもらうというビジネスモデルになっています。  音楽ゲームの場合は、新キャラの追加以外に新しい楽曲の配信も目玉になるケースが多いですし、また、キャラを担当している声優がライブをすることで、興行としての成功も見込めるという側面があります。2.5次元ブームの背景もあって、音楽ゲームとライブイベントのセットは今や定番となりました。  ここまで4つの理由を考えてきましたが、アイドル育成系の音楽ゲームに関しては各社が参入し、やや飽和状態になりつつあります。今後、スマホで新しい切り口の音楽ゲームが誕生するのか、次代を担う音楽ゲームの出現に期待です。 【卯月鮎】 ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲームの紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。著作には『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)がある。ウェブサイト「ディファレンス エンジン
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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