ポール・オーンドーフ “レッスルマニア世代”の大物ヒール――フミ斎藤のプロレス講座別冊レジェンド100<第64話>
WCW直営レスリング・スクール“パワープラント”の専任コーチに就任したオーンドーフはその後、ゴールドバーグ、ショーン・オヘア、マーク・ジンドラックら大型ルーキーにプロレスのイロハを教えた。
それはオーンドーフにとっては世代のギャップという魔物との格闘だった。
日本のプロレスファンの記憶に残っているオーンドーフの試合は、前田日明とのシングルマッチだろう(1983年=昭和58年4月21日、東京・蔵前国技館)。
『第1回IWGP決勝リーグ戦』出場のため1年間のヨーロッパ武者修行から凱旋した前田は、帰国第1戦でオーンドーフと対戦。3分弱のファイトタイムで“強豪”をフォールした。
この1試合で日本におけるオーンドーフの評価が決定づけられてしまったのだった。
●PROFILE:ポール・オーンドーフPaul Orndorff
1949年、フロリダ州ブランドン出身。NFLカンザスシティー・チーフス、ニューオーリンズ・セインツに合計2シーズン在籍したが、1軍ラースター入りできず退団。ヒロ・マツダのコーチを受け、1976年にデビュー。ミッドサウス地区(ルイジアナ、ミシシッピー、オクラホマ)、NWAジョージア、NWAクロケット・プロ、NWAフロリダ、新日本プロレスをサーキット後、1984年にWWEと契約。
※文中敬称略
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文/斎藤文彦
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