W杯日本代表が決勝T進出も「フェアプレイって…」な複雑さ
サッカーW杯ロシア大会で日本vsポーランドが行われた。日本はポーランドに0—1で敗れたものの、セネガルもコロンビアに0—1で負けたため、フェアプレイポイントの差で日本は決勝トーナメント進出を決めた。
悲願の決勝トーナメント進出に歓喜にわく日本。多くの人が「まずは決勝トーナメント進出が重要」と考え、長谷部投入後の同試合を見たことだろう。だが、同時に感じたのは「フェアプレイとは?」という疑問だ。実際、W杯日本代表戦終わりの新橋駅に集っていたサラリーマン&OLに話を聞いたところ、
「決勝トーナメント進出は素直に嬉しい! まあ、けど最後の数分は観ていて、あんまり気持ちのいいものではありませんでしたね」(29歳・女性)
「戦術としては正しいですよね。フェアプレイポイント差であろうと、決勝トーナメントに進出できたわけですから。ただ、あのやり方がフィエアプレイ、スポーツマンシップなのかって問われたら……悩むところです」(31歳・男性)
Twitter上にも「フェアプレイって」を問う声が数多く聞かれた。J2でコーチ経験もあるサッカー関係者はこう話す。
「W杯という大舞台で、決勝トーナメント進出を狙うのは当然のこと。日本の戦術はまったく間違っていませんし、リスクマネジメントとしては最高のやり方だったと思います。短期間でチームを仕上げ、決勝トーナメント進出を果たした西野監督はさすがとしか言いようがない。ただ、試合終了後のインタビューで“選手も本意はではない”という発言には少しがっかりしましたね。できれば“指示したのは自分で、選手ではない”と言ってほしかった。監督のインタビュー後の選手たちのインタビューで、選手たちに言い訳をさせているようにしか見えなかった。決勝トーナメント進出が目標であったけど、決勝トーナメントで選手のモチベーションを上げて、いい試合ができるかどうかは別の話になりました」
とはいえ、決勝トーナメント進出を果たした日本代表は賞賛に値し、日本の多くの人に希望を与えてくれた。あとは決勝トーナメントでいい試合をしてくれることを切に願うばかりだ。 <取材・文/日刊SPA!編集部>
西野監督「選手たちも本意ではない」発言。BOSS力に疑問符
【関連キーワードから記事を探す】
久保建英の存在が日本のコーナーキックを変える
58歳になった“キングカズ”こと三浦知良。「40年目のシーズン」突入で、いったい何を見せてくれるのか
J2優勝“翌シーズン”にJ1優勝争いのFC町田ゼルビア。黒田監督が「たった2年でトップチームに押し上げた」2つのこと
サッカーW杯日朝平壌決戦の行方。カギは定期便と人的往来再開か
“北朝鮮へ旅行”できる日は来る!? 政府間の秘密接触、サッカー日朝戦で、断絶に変化か
W杯日本代表に対する「手のひら返し現象」はなぜ巻き起こってしまうのか
コスタリカ戦で日本サポーターが戦った“もう一つの敵”。ゴール裏の記者が悶絶
日本代表、コスタリカ戦は「まったく違う戦術で挑むべき」これだけの理由
森保監督が“覚醒した”ドイツ戦。奇跡の逆転劇が起こった背景
日本代表の劇的逆転勝利でドーハで日本人が大人気。サウジサポーターとの絆も
この記者は、他にもこんな記事を書いています