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大人の発達障害で敬語を使えない同僚も…職場が対処法を知らない現状

 かつては未成年の問題だと思われてきた発達障害が、「大人の問題」として急速に認知され始めている。メディアでの露出も増え、自分や周りの人間に対して「実はそうなのかも」と思った人もいるのではないか。果たして「大人の発達障害」を抱える社会人たちの現状とはどんなものなのか。SPA!ではこれまで様々な事例を紹介してきが、今回は当事者の「周囲の人間」にも話を聞いてみた。

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当事者も「周囲の人間」も苦しんでいる


 発達障害の当事者と同じように、彼らの近くで働く同僚もまた、やりきれない思いを抱えている。

「職場の後輩に発達障害の人がいますが、取引先の人に対してまったく敬語を使わない。相手の地雷ばかり踏むので得意先に連れていけず、外回りは全部僕に負担がきています」(32歳・IT)

 コミュニケーションに困難を抱えるのが発達障害の症状の一つで、本人に全く悪気はない。内勤にするなど、職場側も体制を整える必要があるのだろう。

「一緒のチームで働いている人が発達障害です。半年以上も一緒に働いていて、会話もするし仲よくしていたつもりなのに、私の名前を覚えていなかった。『だって教えてもらってない』と言われて、返す言葉がなかった」(34歳・事務)

「対面や電話だとぼそぼそと話すため、こちらも何を言っているのかわからないんです。でもメールだと人が変わったように流ちょうになるので、業務連絡は基本的にすべてメールでもらうようにしています」(26歳・医療関係)

発達障害かどうかわからない、という問題も


 発達障害だとハッキリわかっていれば対処法もあるが、本人が会社に明かしていないと、周囲もどう対処していいのかわからない。また、本人も診断を受けていないまま、原因がわからずに苦しんでいるケースも多い。

「先輩が自分からプロジェクトに立候補したのに、ミスしてばかりでパニックになってしまい大失敗。思いつきで方向性をすぐ変えるし、不安なのか社内をウロウロして周囲にあたるので『たぶん、あの人はADHDなんだろう』と言われています。それ以来、腫れ物のような扱いになってしまって、見ててツラいですね」(33歳・広告)

「社内で発達障害だと噂される部下がいて、心配になるほど何日もぶっ続けで仕事をするんですよ。声を掛けたら『なんで邪魔するんですか?』と言われて。倒れられたらこっちの問題になるので対処に困っています」(45歳・商社)

「診察を受けてみたら」と勧めることは、本人のためになるだろうか?傷つけてしまうだろうか?周囲にとっても、また悩みは深い。発達障害の人と共生するノウハウを、周囲も学ばねばならないのだ。

― 大人の発達障害 ―


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