雑学

大人の発達障害“グレーゾーン”の人たちの悩み――なんとか日常生活は送れるけれど…

 かつては未成年の問題だと思われてきた発達障害が、「大人の問題」として急速に認知され始めている。メディアでの露出も増え、自分や周りの人間に対して「実はそうなのかも」と思った人もいるのではないか。果たして「大人の発達障害」を抱える社会人たちの現状とはどんなものなのか。生きづらさを抱える大人たちの姿に迫った。

症状が軽度に出る「グレーゾーン」の人たちの悩み


DMA-20180608-_S9A7310

撮影/水野嘉之

 発達障害は人によって、症状の軽度/重度も千差万別だ。ハッキリと特徴が出る人がいる一方で「症状はあっても、なんとか日常生活を送れるような人は“グレーゾーン”と呼ばれます」と話すのは、ADHD特性を持つ会社員のオムさん(ハンドルネーム・30代)だ。

「もともと10代から発達障害っぽさを感じていましたが、20代前半でうつ病になり、その頃からハッキリと『自分はそうなんだ』と認識したんです。けど、医師からは『クロに近いグレー』と言われ、要は障害者手帳をとったり薬を飲むほどじゃないという診断でした」

 彼のように軽度の人は注意すればなんとか一般企業で勤務できる。しかし「だからこそ頑張りすぎて、神経がすり減る」と言う。

「僕の場合、電話対応は問題なくても書類の処理が難しいんです。何度やってもミスする。あとはイレギュラーなことに対処できない。『(いつもはいらない資料を)この日は持ってきて』と、数日前に口頭で言われたりすると、それがいつもスッポリ抜け落ちてしまう」

 結果、ミスをなくそうと人より多く働いて、そしてまたミスを繰り返すという悪循環。ハッキリとした診断が出ていないので会社に伝えることもできない。

次のページ 
グレーゾーンあるあるを言いたい人が集うと

1
2





おすすめ記事