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お盆の「高速道路休日割引前倒し」は画期的。でも渋滞ピークも前倒しになる!?

 今年のお盆シーズンは、高速道路の休日割引の実施日を試験的に前倒しし、平日に行うことになった。

 国交省やNEXCO等のリリースによると、「交通量と渋滞が最も多いお盆期間における高速道路の交通量平準化を図るため、休日割引適用日の変更を試行的に行います」とあり、「平成30年お盆期間の休日割引の対象日を、8月11日(土・祝)と12日(日)から、比較的渋滞回数の少ない8月9日(木)と10日(金)に変更いたします」とされている。また、「今回の適用日変更(前倒し)の効果と影響について交通流等を観測分析し、年末年始やゴールデンウイークなど大きな渋滞が発生する特異期間での適用を検討して参ります」と締めくくられている。

休日割引が前倒しになるため、8月11日(土)と12日(日)の割引はない

 やっと、と言うべきか。遅きに失したとも言えるが、今からでも、やらないよりははるかにマシだ。

混雑する日に割引は交通が集中して当たり前


 もともと、混雑する日の料金を安くするというのは、交通マネージメントから見るとまったくの逆行で、本来は混む日を高く、空く日を安くすべきなのだ。現在も行われている深夜割引はその典型で、交通量を分散させて平準化するのが狙いだが、休日割引はその真逆だった。

 と言っても、休日割引を完全に否定することはできない。

大渋滞

ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの高速道路の大渋滞は、休日割引適用前倒しでどうなる?

 もともと高速道路の休日割引は、リーマンショック後の緊急経済対策として、2009年に始まった、いわゆる「1000円高速」が起源。ETC利用の場合に限り、休日の高速料金を上限1000円に据え置くという思い切ったもので、これがかなりの需要喚起効果をもたらしたのは間違いない。今でも「1000円高速」を懐かしみ、再実施を求める声は確実に存在する。

 「1000円高速」実施以降、普段クルマで遠出しない人もクルマで移動するようになった。ただ、交通ジャーナリストとしては、この「1000円高速」は悪夢だった。なにしろ、東名や中央などの都市間高速道路の渋滞量は、これによってほぼ倍増。さまざまな対策によって着々と減少していた渋滞を、約7年分逆戻りさせてしまったのだ。特に1000円高速実施直後のゴールデンウィーク(2009年)は、狂乱状態とも言うべき大渋滞が発生した。ふだんはクルマで遠出しない層までもが高速道路に殺到し、SAPAでもトイレが大渋滞するなど、大いに混乱した。

「1000円高速」実施以降、普段クルマで遠出しない人もクルマで移動するようになった

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休日割引前倒しの効果はどれくらい?

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