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人生で一時的な「貯金ゼロ生活」は仕方なし。底なし沼にハマらないためには

 3世帯に1世帯が貯金ゼロ――節約を意識し貯蓄している人たちからすると信じがたいが、日銀の金融広報中央委員会が調べた「家計の金融行動に関する世論調査」で報告されている’17年の調査結果だ。“貯まらない家庭”にはどんな傾向があるのか? そして、貯金ができない家庭にはどんな未来が待っているのか?

貯金0円の恐怖

貯金ゼロ生活は“借金地獄”の入り口。「負債ゼロ」を目指す


 たとえ貯金ができなくても、「教育費や住宅購入費で出費がかさむ時期は仕方ない」「月々の手取り収入内、年間のボーナスで補填できていればいいではないか」という声も聞こえてきそうだ。しかし、経済ジャーナリストの荻原博子氏は「貯金ゼロは“借金地獄”の入り口」と警鐘を鳴らす。

「貯金がないと、親族のご不幸や何か不測の事態が起きたときにお金がなく、消費者金融でお金を借りざるを得なくなってしまいます。一度小さな借金をすると、月々の返済額の少ない銀行系カードローンやクレジットカードのキャッシング、リボ払いなど、底なし沼の“借金地獄”に徐々にハマってしまうのです」

貯金0円の恐怖 一方で荻原氏は、一時的に貯金がゼロになるのは仕方ないとも話す。

「子供が大学に進学し、多額の入学金や学費で貯金が底をつくこともあるでしょう。貯金はゼロになってもいいのです。しかし、貯金がない家庭は、そこで住宅ローンに加えて教育ローンまで借りなければならない。すると、60歳までにすべてを返すことは難しく、老後の生活は年金だけではやっていけなくなります。そうならないためには、60~65歳までに住宅ローンを含めた“借金ゼロ”を目指すべきです。重要なのは、老後に借金を持ち込まないこと。退職金と年金を老後の生活のために残すことが大切なのです」

 また、稼いでいる人ほど油断しすぎと指摘。

「そういう人ほど生活レベルは簡単に下げられません。働けなくなったらどうするのか。『住宅を売ればいい』といっても売れるとは限らないし、売っても借金が残るかもしれません。とにかく、見通しが甘いのです。また、40代は受験戦争を経験してきたため、教育費にお金を使いすぎる傾向があります。贅沢していないのになぜかお金が貯まらないという家庭は、教育費のかけすぎの可能性が。結果的に借金をしたり、子供に奨学金という名の借金を背負わせることになるのです」

【荻原博子氏】経済ジャーナリスト
近著『老前破産』(朝日新書)では住宅ローンやカードローンで老前破産した家庭を分析し、打開策を提示する

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