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アメリカでは風邪の治療費が2万円超え…海外の医療格差に驚き

 ほかには、保険を使う手もある。「イギリスの海外医療保険『Bupa』に入れば、30か国以上で軽い病気から大病まで適用できて医療費が無料に。一人あたり月6000円ほどなので、今回算出した医療費と生命保険の計2万円を家族3人に回すのも手です」(飯田氏)
Bupa

イギリスにある民間の海外医療保険「Bupa」は、子供から妊婦(36週目)まで、緊急搬送から入院まで医療費が全額補償になる

 医療の質を落とさず安価に、日本よりいい治療を受けることは期待できなさそうだ……。 ================= 月5000円で受けられる治療の質は… Bad!×<アメリカ>風邪でも病院での受診不可。市販薬での治療のみ 医療費が高く、緊急を要さない病気は、病院に行かず薬で対応するのが一般的。盲腸の手術と入院で770万円かかったケースも。手遅れで亡くなる人も多い <カナダ>待ち時間が果てしない。公立病院での簡単な治療のみ 公的保険に加入すれば、診察での自己負担は一切ない。ただ、公立病院はアクセスが悪く、患者数も多い。整形外科や皮膚科など専門分野は予約が1年先のことも Bad!×<パラグアイ> 公立病院は受け入れ拒否も黄熱病の予防接種は可 私立病院は厳しく、廉価な公立病院なら受診できるが、レベルも低く、外国人を診察拒否することも。一方で、日本では高価な黄熱病の予防接種が無料だ Good!◎<ドイツ>骨折も医療費は無料だが保険料は収入の約15% 子供の病気や骨折まで保険適用で医療費はかからないが、救急車を使うと約7万円も請求される。また収入の14.6%という高額な保険料が給料から天引きされる <ギリシャ>受診料は無料でも薬はない 頭痛などの一般診療からマラリアまで、メディケア制度で医療費は無料。しかし経済危機の煽りで、公立の医療機関に物資や薬剤が不足している場所も多い <タイ>公立病院であれば食中毒やインフルエンザもカバー 医療レベルは高い。日本語の通じる病院は高く、ローカルな病院なら食中毒やインフルエンザなどが、1000バーツ(3300円)ほどだが、言葉の壁に悩むことも <シンガポール>日本人向けの私立病院にギリギリ1回行ける 公的制度に加入しないことが多く、診察費はすべて自己負担。風邪や頭痛など公立病院なら800円程度で済むが、日本人向けの私立病院が最低5000円はかかる <インドネシア>風邪や頭痛などなら公立病院で受診が可 国民皆保険の制度が普及途中で、診察費はすべて自己負担。風邪や頭痛など公立病院なら800円程度で済むが、衛生面に不安があり、逆に病気をもらうことも Good!◎<台湾>高水準の総合病院でインフルエンザ治療も可 全民健康保険に加入していれば医療費から処方箋まで、日本と同じ3割負担になる。インフルエンザの場合、総合病院は1回500台湾ドル(1855円)ほどで通院可 <オーストラリア>骨折治療もできるが、1か月待ちも 永住権保有者、現地の人向けには、無料になるメディケア制度があるが、骨折の診察で1か月待ちのことも。民間保険に加入してないと私立は高くて通えない ================= 【飯田道子氏】 ファイナンシャルプランナー。金融機関勤務を経て、’96年からFPとして活動。現在はセミナー講師や執筆活動以外に、ワーホリや海外移住の相談にも対応している 【大森健史氏】 海外移住コンサルタント、アエルワールド代表取締役。家族や退職者の海外移住希望や永住権取得のアドバイスなど、これまでに1万件以上を担当 【柏木理佳氏】 生活経済ジャーナリスト。豪州、シンガポールに在住歴あり。著書に『TOEIC400点だった私が国際舞台で”デキる女”になれた理由』(日本経済新聞出版社)など ― 年収500万円[海外暮らし]徹底比較 ―
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