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夢の海外移住、家賃10万5000円で住むならどの国が快適?

海外で暮らす日本人の数は135万人に上り、過去最多に。最近は働き盛りのサラリーマン移住も増えているという。そこで今回、日本人の平均年収500万円の海外暮らしを検証。そのリアルな生活レベルと限界値に迫った! [海外暮らし]徹底比較

立地やセキュリティも◎快適な家で暮らせるのはタイとインドネシア!

 海外なら住宅費10万5000円で住めるのはどんな家なのか? 10国を比較してみると、最も住む家が狭くなるのは人口密度が世界第2位のシンガポールだ。 「中心部の2LDK賃貸物件の相場は30万~40万円。10万円足らずでは、シェアハウスの狭い6畳一間しか借りられないでしょうね」(海外移住コンサルタント・大森健史氏)  次に住みづらいのは、“世界一家賃が高い街”で知られるアメリカ・ニューヨーク。北米在住経験を持つファイナンシャルプランナーの飯田道子氏はこう話す。 「マンハッタンはおろか、毎日のように殺人事件が起きる治安の悪い対岸のブロンクス地区でも普通の部屋は不可能。なんとかハーレム地区に月960ドル(10万4899円)のバス・キッチン共用、12畳ワンルームのシェアハウスなら借りられそう。家族では無理です」  これに対して、オーストラリアのシドニーやドイツのフランクフルトでは、中心部から電車やバスで10分程度の場所に10万円前後のマンションが借りられる。間取りは1LDKになってしまうが、広さは50㎡ほどあり、やや手狭でも家族3人なら住めるだろう。 「カナダもトロントのダウンタウンだとベッドルームが2つある家族向け物件は14万~15万円が相場。車で30分程度行かないと2LDKで月10万円の物件は出てきません」(飯田氏)  では、逆に住む家が広くなるのは、やはり南米・パラグアイとアジア圏のタイとインドネシアだ。 「パラグアイは首都アスンシオンから車で15分程度の場所に広い一軒家が借りられますし、分譲マンションなら市内で300万円台から購入できます。また、タイとインドネシアは住宅の戸数が多く、価格的に現地採用者向きのコンドミニアムも揃っています」(フリーライターの安田修氏)  バンコクの場合、日本人街といわれるスクンビット地区で駅から歩いて15分ほどの場所に2LDK、家賃3万バーツ(10万2600円)のコンドミニアムが借りられる。 「ジャカルタも駐在員の多いスナヤンやポンドックなどの地域を避ければ2LDKのコンドミニアムに住めます。しかも、この価格帯であれば共用のプールとジムが完備されています」(生活経済ジャーナリスト・柏木理佳氏)
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バンコクやジャカルタの治安面は……
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