中高年の47%が「会社の飲み会」が嫌い。嘘をついて断ることも
「同じ会社の人間との飲み会なんて非生産的です。しかも職場には嫌なヤツが必ずいるじゃないですか。それが上司だったらまだ仕方ないけど、気の利かない若手とわざわざ一緒に飲みに行くなんてストレスの極みです。ただ、社内のコミュニケーションをとるのが大事ですから、必要悪だと割り切って参加してますよ」
では、会社の飲み会を内心では嫌がっている社員たちを、気持ちよく酒席に連れ出すにはどうしたらいいのか。『飲みの席には這ってでも行け!』の著者で、言語コミュニケーションに詳しい堀田秀吾氏に誘う側の心得を聞いた。
「飲み会に誘う側である、上司や先輩側の努力がまず必要ですね。普段の力関係を考えずに、酒席だからと上司が友達感覚で話そうとしても、コミュニケーションに齟齬が生じるケースはよくあります。アドバイスのつもりで話したのに、若い世代にとっては、自慢話や説教に聞こえてしまう。飲み会で腹を割った話をしたいのであれば、上の立場の人は、上から目線にならないように注意して、お得意様を接待するくらいの気持ちで接するといいでしょう」
こうしたソフト面を意識した雰囲気づくりに加え、ハード面での気遣いについても堀田氏は熱く語る。
「まず、『飲み会』ではなく『おいしい店があるから食事に行こう』と言葉を変えて誘うべきです。そして、なかなか予約が取れない店であったり、隠れた名店といったプレミア感を出す。たとえ出席者の中に嫌いな人がいたとしても、『その店だったら行ってみたい』と思わせることが大事なんですよ」
手を抜かず、気を抜かず。これぞおもてなしの極意である。
【堀田秀吾氏】
明治大学法学部教授。ベストセラーの『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』(クロスメディア・パブリッシング)のほか、コミュニケーションを論じた著書多数
取材・文/森田光貴 野中ツトム・松嶋千春・村田孔明(清談社) 長谷川大祐(本誌)
― オジサンは[会社の飲み会]が嫌いだった! ―
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