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女性シンガーソングライターの貧乏生活「週7でバイトしても食パンしか食べられなかった」

ようやくバイトが辞められた

 もちろん、どっちつかずの活動や実力不足に悩んだこともある。だが、現在はアルバイトをせずとも、なんとか“下舘夏希” 業のみで生活を立てることが可能となった。 「まだまだ生活に余裕があるとは言えませんが、今年になって、ようやくバイトが辞められましたね。ドン底を経験しているからこそ、今の現状に満足はしていませんが仕事があるだけありがたいですね。家賃が払えなくて銀行のカードからお金を借りたり、穴があいた靴下を縫ったり、色が剥げてしまったカバンや靴をマジックで塗って使ったりするのが当たり前だった。ひどいときは使い捨てマスクを煮沸消毒して何日も使い続けたりしてましたもん(笑)」
下舘夏希

手際よく夕飯の準備をする下舘さん

下舘夏希 下舘夏希 スマホは古い機種を使い最安値プランで契約。通信費は月6000円前後だという。基本的には全て自炊で、あえてカセットコンロを使う。さらに、野菜は100円台しか買わないのがポリシーだ。食費は月8000円ぐらいで、給料日には唯一の贅沢として、近所のケーキ屋で500円のケーキを買うことが楽しみだという。
下舘夏希

節約のため、カセットコンロを使用

 生活費は限界まで切り詰めるが、音楽活動に必要な機材やCDなどの物販の素材にかかる経費には出し惜しみせず、「先行投資だから無駄ではない」 と言い切る。
下舘夏希

自主制作のCDとオリジナルのタオル

 そんな彼女の夢は、「武道館でワンマンライブをすること」だ。じつは、グラドル兼ライターである筆者と彼女は、かつて同じアルバイト先で働いていた。要するに、似た者同士だったこともあり、すぐに打ち解けた。  給料日前で居酒屋に行くお金もなく、「お互いにいつか売れて好きなことで食っていきたいね」 と、何時間も立ち話をしていたことが思い出される。今後も夢に向かって、少しずつでも歩んでいく。<取材・文/吉沢さりぃ、撮影/藤井敦年> 【PROFILE】下舘夏希(しもだてなつき) 情熱POP ROCKシンガーソングライター。すべての楽曲に“人間の生死”が込められ、キャバクラ嬢を好きになってしまったサラリーマンの気持ちや、セクシー女優の気持ち、自身の貧乏体験など、独特のテーマで作詞作曲を行っている。SHOWROOMにて、毎日昼12時から「ダテシモーズROCK ON!」配信中。
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
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