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年末年始に「極貧生活」を強いられる人たち

「三が日過ぎに、やっと正月気分が楽しめる」

 雄大さんは普段、閉店間際のスーパーで安売りしている弁当や総菜などを食べているというが、正月が近づくと商品棚にも変化が見られるという。 「クリスマスを過ぎると、スーパーには正月用品ばかりが並び、普段売っているような総菜や弁当が少なくなるんですね。だから、夜のタイムセールまで商品が残らず、飢え死に寸前にまで追い込まれたことがある。正月三が日は総菜弁当は撤去され、カズノコや刺身、肉など高級品ばかり並び、とてもじゃないが手を出せない。三が日過ぎに、かまぼこや昆布巻きなどが安くなるため、やっと正月気分が楽しめる」(同)  同様に、この時期はスーパーの試食コーナーも撤去される。節約のためにと日常的に訪れる役所などの給水コーナーも閉まっており、仕事納め前までにペットボトル数本分のストックを用意するともいうから、正月はまさにサバイバルだ。  辛く苦しい年末年始を乗り越え、「普通の日常」の到来を待っている人々がいる。彼らが無事、年を越せることを祈るのみだ。<取材・文/森原ドンタコス>
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