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結婚した貧困女子、パパ活&節約して家を買う

 貧困に抗う若者たちの「再出発」に密着。家や職を求めて、貧困から抜け出そうとしている若者たちを、どのようなハードルが待ち受けているのか。再起を願う彼らに同行し、その姿を追った。
貧困女子

極貧生活時代は、どこへ行くにしてもジャージ姿

生活苦のなかで妻が奮起。パパ活&節約で、家を買う

 母子家庭で育った白石彩香さん(仮名・27歳)は、21歳のときにバイト先のスーパーで出会ったお客(当時44歳)とデキ婚をした。年上男性の頼もしさによろめいた結果だが、入籍して夫の給料明細を見た彼女は絶句したという。 「月給13万円の工場勤務で借金が150万円あると告白され、目の前は真っ暗です。妊娠中は外に仕事に行けないから、タバコの箱を作る内職で月に1万円稼ぐ程度。毎月14万円で暮らしてました」  家賃3万5000円の古いアパートの窓にはカーテンすらなく、逆さにしたビール瓶ケースに小さなテレビを置き、拾ってきたテーブルで食事をする日々だった。
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毎日スーパーへ行き、半額の時間を狙って揚げ物を買いだめし、自宅に戻ったら小分けにして冷凍保存

 だが、しみじみと貧困時代を振り返る白石さんに案内され、記者が到着したのは千葉県某駅から徒歩10分の一軒家。彼女が2か月前にキャッシュで購入した、中古の2階建て3LDK物件である。 「土地と建物が630万円で、不動産屋の仲介手数料が20万円。リフォーム代は50万円でした」  真新しい壁紙が印象的なリビングルームには、壁掛けテレビとシャンデリアが設置されていた。生活苦から一転、どうやってこの軍資金を蓄えたのだろうか。
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軍資金はどうやって貯めた?
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