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猫も昆虫も勾玉に!? 三種の神器の1つ勾玉の不思議な世界

 天皇の代替わりまで、あと約2か月――。4月30日には「退位礼正殿の儀」(退位の礼)が行われ、翌5月1日には、即位とともに「剣璽(けんじ)等承継の儀」が行われる。これは皇位継承の証しとして、剣璽をはじめとした皇室に由緒のある品々を引き継ぐ儀式だ。  剣璽とは、歴代天皇に伝わる「三種の神器」のうち、「剣」と「璽(じ)」=「勾玉(まがたま)」を指している。ちなみに、三種の神器の1つ「鏡」は伊勢神宮に保存され、皇居・宮中三殿には分身が置かれていると言われている。

三種の神器のイメージ

 そんな宮中行事で注目が集まっている三種の神器なかで、もっとも身近な存在なのが勾玉だ。

勾玉を専門につくる職人は日本全国に5人しかいない

 勾玉は、古来より不思議な力が宿るとされ、魔除けや厄除けといった呪的な意味で身につけられてきた。神話の時代にスサノオノミコトがヤマタノオロチを退治した後、「勾玉」をアマテラスオオミカミに献上し、これが三種の神器の一つ「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」になったと伝えられていることでも有名だ。  今ではアクセサリーとして身に着けている人も多く、ローズクォーツ、アメジスト、水晶、赤メノウなどの石を使ったものが女性からの人気が高いそうだ。加えて最近は、外国人にも勾玉が注目され始めている。ジャパンブームで出雲を訪れる外国人が増え、神秘的な勾玉をお土産に買っていく人も増えている。

 そもそも出雲は日本神話の舞台で、日本酒から結婚式まで、あらゆるモノ・コトの発祥の地と言われ、大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)を祀る出雲大社は、日本屈指の格式の高い神社としても知られている。  旧暦10月が“神無月(かんなづき)”と呼ばれているのは、この時期に全国の神様が出雲に集まるからだが、出雲地方では逆に“神在月(かみありづき)”と呼ばれ、出雲大社では神迎祭、神在祭、神等去出祭が行われていることは有名だろう。  この出雲大社の近く、“勾玉をつくる場所”という意味を持つ玉造温泉の地に創業し、119年の歴史を持つ勾玉づくりの老舗が株式会社めのやだ。

出雲大社

 現在、勾玉を専門に作る職人は全国にたった5人しかおらず、全員がめのやの社員。同社では21歳~70歳と幅広い年代の職人が働き、伝統的な勾玉づくりの技術を受け継いでいるそうだ。  勾玉は日本神話に“三種の神器”として登場する日本最古のお守りであると言われているが、角のない、ふっくら丸みを帯びたフォルムは、三日月や魂の形を表しているなど、さまざまな言い伝えもある。丸いフォルムは、身につけるだけで心が穏やかになりそうで癒されるだろう。

「まがたまアートコンテスト」で猫も虫も勾玉に!?

 こうした宮中行事や外国人観光客からも注目されている勾玉をテーマにしたアートコンテストが「まがたまアートコンテスト」だ。従来の伝統的な勾玉のイメージを覆し、次世代に向けて勾玉の魅力を発信するオリジナルアート作品を幅広く募集するために行われ、現在、最優秀作品ほか各賞の審査が行われている(コンテストの応募は1月31日で終了)。  応募作品は、「まがたまアートコンテスト」の公式サイトで見ることができるが、こうした定番のアクセサリーから、かわいらしい猫の寝姿やラテアートまでさまざま。




 これも見ようによっては勾玉に見える。

 宮中行事やアクセサリー、お土産としてでなく、新たにアートとしても注目が集まっている勾玉。最優秀賞は賞金50万円がもらえる「まがたまアートコンテスト」のグランプリはどの作品になるのか? 結果発表はまもなく行われる。 <文/日刊SPA!取材班> 提供/めのや





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