仕事

40代で稼げる人たちの共通点

凝り固まった思考をほぐす『ラテラルシンキング』

 では、40代も半ばになると、キャリアが頭打ちになってしまいがちなサラリーマンにとって、それ以降も稼ぐためにできることは? 「まずは“学び直し”ですね。情報を単に記憶するのであれば、20代のほうが有利ですが、情報を体系化して知識として蓄積する能力は50歳前後がピークなんです。若い頃は記憶の中で点在していたにすぎなかった情報が、経験を積んでから学び直すことによって“線”になることがありますよね。若い頃とは能力を発揮する方法を変えるべきなんですよ」  また、そもそも40代がキャリアの行き詰まりを感じるのは、課題が発生したときに「自分で解決できる」という期待や自信を認知する能力、「自己効力感」が欠けていることが原因だという。そこで清水氏は、キャリアカウンセリングのなかで、凝り固まった思考をほぐす簡単なトレーニングを教えているという。 「いろんな視点を持つことには『ラテラルシンキング』という思考法がお薦めです。これは、誰かに『キミの会社、明日つぶれるみたいだよ』といったネガティブな情報を言ってもらい、無条件で『それはよかった』と答えるものです。  ネガティブと思える事象に対して悲観的になるのではなく、『それはちょうどよかった』と答えながら自然と『なぜよかったのか』を考えるようになる。プラスの側面を見いだしていくトレーニングです。物は言いようかもしれませんが、キャリアの頭打ち感もちょうどよかったと考えることで、新たな展開が見えてくるかもしれません」
ラテラシルシンキング

「ラテラシルシンキング」のトレーニング例

 さまざまな金言を聞いてもいきなり脳内を激変させるのはムリだろう。しかし日々のちょっとした習慣づけでガチガチに凝り固まった視野も広まるのだ。 【清水久三子氏】 大手アパレル企業を経て、外資系コンサルティング会社で人材開発部門リーダーとして活躍。’13年に独立後は執筆・講演を中心に活動 ― [稼げる人]の思考法 ―
1
2
おすすめ記事