「大麻を拾った」と言い張る被告と検察官の探り合い<薬物裁判556日傍聴記>
―[薬物裁判556日傍聴記]―
薬物事案の裁判の傍聴に556日間通い、法廷劇の全文を書き起こしたという斉藤総一さんの手記。今回の被告萩原敦は大麻取締法違反で逮捕されたデザイン会社社員。両手の甲にタトゥーを彫った男は、職務質問中に「拾った(ことすら忘れていたという)大麻」の所持が発覚。その場で咄嗟に飲み込もうとするも、結局吐いてしまい逮捕に至った。その大麻にはコカインが付着していた。法廷での被告の印象は「とにかく消沈していた」とのことだが、誘導尋問的な検察官の質問に対する答えを見ると、被告の低いテンションからはしたたかな一面も垣間見える。
***
「大麻は拾った」はっきりとしないやり取りが続く
自然食品の営業マン。妻と子と暮らす、ごく普通の36歳。温泉めぐりの趣味が高じて、アイスランドに行くほど凝り性の一面を持つ。ある日、寝耳に水のガサ入れを受けてから一念発起し、営業を言い訳に全国津々浦々の裁判所に薬物事案の裁判に計556日通いつめ、法廷劇の模様全文を書き残す
記事一覧へ
記事一覧へ
※斉藤さんのnoteでは裁判傍聴記の全文を公開中(https://note.mu/so1saito/n/nd944c7134417)
この特集の前回記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ