更新日:2023年03月28日 08:57
仕事

「ウチの子にモーニングコールして」学童保育にもいるモンスターペアレンツ

ウチの子にモーニングコールをして

 ところがその後、別のモンスターペアレンツまで現れた。 「小学校3年生の女の子の靴が紛失した時でした。とある男の子の言動がおかしかったので、その子に問い質しました。知らないと言っていましたが、明らかに嘘をついている顔でした」  そこでまどかさんが「ちゃんと話してくれないと、みんなが困るんだよ」と教え諭すと、男の子が隠していた女の子の靴を持ってきたのだ。 モンペ 「まあこういうイタズラはよくあるので軽く怒り、その場は終わりました。でも翌朝、男の子の母親から電話がかかってきたんです。『ああ、また文句を言われるのか』と覚悟したんですが、『うちの子にモーニングコールしてくださいよ』なんて言ってきたんです。意味が分からず絶句してしまいました」  この母親曰く、「悪いことをしてもあまり怒らないでくれた先生に息子が懐いている。私は夜勤もあって忙しいからお願いしたい」といった理屈だそう。当然まどかさんは断ったというが、この要求は呆れるばかりだ。 「その母親は後日、校長にクレームをつけてきたそうです。『仕事とプライベートを分ける人に子供の面倒が見られるのか?』って。この理不尽すぎるクレームに、校長もさすがに庇ってくれたと聞きましたが、あの頃からですかね。仕事を辞めたいと思い始めたのは」  その後もいじめっ子を注意したら逆ギレしてくる親などが出没し、徐々に疲弊して至ったまどかさん。ストレスからか、ベッドに入ってから何時間も眠れなくなった。 「結局、仕事は辞めてしまいました。夢だった教師でしたが、まさかその前に躓いてしまうとは思いませんでしたね」  先生たちを困らせるモンスターペアレンツ。この問題に対応策はあるのだろうか。<取材・文/夏目かをる> ― シリーズ・モンスターすぎる親たち ―
コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。ブログ「恋するブログ☆~恋、のような気分で♪
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