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「給食費を払わない」いじめ加害者の親が逆ギレで…元中学教師の実体験

 いじめが起こったとき、誠意を示す学校や教育委員会もあるが、組織的に隠蔽をすることも珍しくない。そのため一向にいじめが改善されないケースが後を絶たないが、学校側が隠蔽する場合、モンスターペアレンツの存在も原因の一つだという。
学校 いじめ

写真はイメージです(以下同じ)

 都内近郊の公立中学校の元教諭がその実態を生々しく語った。

いじめ加害者の親が逆ギレ

 東海地方の老人ホームに勤務する有川政綱さん(仮名・45歳)は7年前、当時中学2年生のクラスを担任した時に、いじめられた生徒のために奔走したという。 「体育の時間で大縄跳びをした時のことです。大人しい女子生徒を集団でわざと輪に入れずに、突き飛ばして転倒させた上に、『下手くそ』と怒鳴りつける、といういじめがあったんです」 学校 いじめ 被害にあった女子生徒は怪我をしてしまい、保健室の先生から「検査が必要」と指摘されたので、母親に連絡をして病院に連れて行ってもらった。すると堪えていたものが一度に噴出したのか、その女子生徒が号泣したという。 「彼女が泣いているのを見た母親から『日常的にいじめがあったのではないか』と訴えられたこともあり、私は放課後、加害者グループの中心人物の親に家庭訪問をしました」  被害者生徒を突き飛ばして罵倒した女子生徒の家に行った有川さん。すると、茶髪でヤンキー風の母親が玄関先で猛烈な勢いで彼を怒鳴りつけた。 「ウチの子が日常的にいじめをしている証拠あるんですか! その子の被害妄想じゃないんですか! 被害者を装うような悲劇のヒロインの下僕に先生はなり下がったんですか!」  さらに怪我をした女子生徒が美少女だったため、「うちの子を悪者にして、綺麗な子のことだけを信じるえこひいき教師!」と罵倒した。有川さんは戸惑うばかりだった。だがさすがに「えこひいき教師」と非難されると、このまま引き下がれないと思った。 「美醜に関しては個人的な感覚だし、しかも生徒を顔でえこひいきするなんてことは教師の世界ではありえません」と反論すると、ヤンキー風な母親が「とにかくうちの子をいじめ加害者だなんて、決めつけるに対して断固戦います」と宣戦布告をしたという。

給食費、教材費の不払いで戦う…呆れた宣言をするモンペ

「そこで『決めつけていない。話を聞きにきただけだ』と母親の怒りを鎮めようとしたのですが、母親がますますヒートアップしていったんです」  ヤンキー風の母親は、有川さんの襟をつかむような勢いで「証拠もないのに、よくもうちの子を疑うなんて。心外です。不当な弾圧には、給食費、教材費の不払いで戦います。ウチの子が悪いという証拠も出せないなら教育委員会に直訴します」と逆ギレされたのだ。  有川さんはこれ以上母親とのやりとりを続けるとさらにトンデモナイことを言われると察して、「では調査して、後日改めて連絡します」といったん引いたという。 「ところが母親が翌朝、学校に電話をして、僕から不当な弾圧を受けたから、給食費、教材費を払わないと宣言したのです。校長室に呼び出されて事情を説明すると、校長が『困ったことになった』と、頭を抱えたんです」
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この親は過去にも担任教師を退職に追い込んでいた
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