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あおり殴打事件の男女はガラケー?ガラホ?今どきガラケーな人たちの主張

 いま日本を騒然とさせている、常磐自動車道で8月10日に起きたあおり運転殴打事件。8月18日、宮崎文夫容疑者(43)は傷害容疑で、同乗者の喜本奈津子容疑者(51)は犯人蔵匿・犯人隠避容疑で逮捕された。
宮崎文夫

宮崎文夫容疑者のInstagramより

 繰り返し流れた殴打シーンの動画で、撮影する喜本容疑者が持っていたのはまさかの2つ折りガラケー。以来、「ガラケー女」との異名を取ってしまった。  また、宮崎容疑者が大阪で身柄確保された際も、2つ折りケータイを持っており、「2人してガラケーかww」と話題になった。だが、ネット上では「あれはシャープのガラホ(見た目はガラケーだが、Android搭載のスマホ)だ」という指摘もある。  ガラホはAndroid端末とはいえ、普通のスマホに比べれば機能が大幅に絞られている。

いまどきガラケーな人たちの理由

 しかしなぜ、あおり殴打カップルは、今どきガラケーやガラホを持っているのだろう?(週刊文春デジタルが公開した、2人で食事している動画では、宮崎容疑者はスマホも持っている)  そこで、いまどきガラケーを使っている30~40代男性数人に、その理由を聞いてみた。 
ガラケー

写真はイメージです

 まずは、「スマホは便利すぎて嫌だ」という理由。 「スマホってアプリが色々あってLINEとかFacebookメッセンジャーとかその他アプリの通知とか面倒なんですよ。いちいち反応したくない。既読とか余計な機能があるから読んだのバレるし。で、即レスしなくちゃいけなくなったりする。そんなに他人のリズムで生きてどうするのか?自分のリズムで生きるにはガラケーの方がちょうどいい」 「スマホは色々できすぎて…。一時期、SNSとソシャゲで中毒気味になってしまい、いいね!の数とか気になって深夜までポチポチやって昼夜逆転。生活も仕事も崩壊しかけて、これはやばい!とガラケーに変えました」  また、スマホで痛い目に遭って、懲りた人たちも。 「スマホ、持ってたんですけど、すぐ画面を割っちゃって、ボロボロになる。修理代も高いし。その点、ガラケーは雑に扱って壊れないから、雑な性格の自分にあってる」 「カミさんに浮気がバレてからガラケーっすね。スマホだとメッセンジャーとかでやり取りできるだろと。それと何でガラケーなの?と聞かれるたびに、浮気したときの修羅場を思い出せと」  さらに、ガラケー+タブレット派の人もいた。  「スマホに替えるのが単純に面倒くさい。ゲームも動画もSNSもタブレットでやるので、かさばるし壊れるスマホは必要ないんですよね」

日本では絶滅危機のガラケーだが、世界では…

 ちなみに、2018年度(2018年4月~2019年3月)の国内出荷台数は、スマホが3456.6万台、フィーチャーフォン(ガラケー)は395万台(MM総研調べ)。ガラケーは前年比19.1%減で過去最低となった。  ところが、世界市場で見ると、2018年の出荷台数はスマホが前年比4%減なのに対し、フィーチャーフォンは同7%増の4億8000万台。またフィーチャーフォンのうち16%が、スマートフィーチャーフォン(進化版ガラホ)だった(Counterpoint Technology Market Research調べ)。  最新のガラホは、4G対応でアプリのインストールもでき、アフリカやアジアの新興国で人気が爆発しているという。インドの携帯電話大手、リライアンス・ジオ・インフォコムなどが市場をけん引しており、成長が見込まれている。  というわけで、あおり殴打カップルのガラケー&ガラホは、世界の趨勢からすると珍しくないのかもしれない。<文/日刊SPA!取材班>
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