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月収20万円で母の介護費が月11万…45歳男性、介護破産寸前の不安

 親の介護費用をどう捻出するかは子供にとって大きな問題。息子や娘に迷惑をかけまいと十分な蓄えを残している親も多いが、子供の援助に頼らざるを得ないケースも少なくない。
貧困男性

山崎さん

 だが、高額な介護費用を負担しきれずに自己破産、またはその一歩手前という人が増えている。北海道在住の山崎潤一郎さん(仮名・45歳)もそんな介護破産予備軍のひとりだ。

給料の半分が母親の老人ホーム代

 70代の母親が民間老人ホームに入居しており、費用は姉と折半しているが一人あたりの負担額は月11万円。「おかげで生活は苦しい」と漏らす。 「だって年収は300万円、月収は手取りで20万円弱なんですよ。老人ホームの費用で半分以上持っていかれ、残りは10万円弱。それでも独身だからなんとか生活できていますが、それも節約してやっとの状態。当然、貯金だってまったくできていません」  在宅介護なら出費は抑えられたが山崎さんも近くに住む姉も仕事を抱えていたこと、また母親の「子供に迷惑をかけたくない」との意思を尊重し、民間の老人ホームに申し込んだ。 「これが4年前のことです。半身に麻痺が残り、寝たきりではないですが日常生活を送るのがかなり不便になってしまったんです。正直、老人ホームの費用は痛いですが、在宅だと毎日ホームヘルパーさんにお願いするわけにもいかず、退院後から入居するまでの半年で私も姉も介護疲れで精神的、体力的にボロボロでした。あのまま母が家にいたら私は仕事を辞めていたかもしれません。まあ、今は自分の生活費に困るくらい大変だし、どっちがマシと言えるレベルではないですけど……」

今も低年収なのは大学時代に就活に失敗したから?

 ちなみに山崎さんは5年前まで千葉県内にある小さな機械メーカーに勤務。しかし、上司のパワハラと残業手当のつかない超過勤務に耐えられなくなり、勤続13年で退社。実家のある北海道に戻り、地元の食品工場で働き始めた矢先に母親が倒れてしまったのだ。 「母が悪いわけじゃないのはわかっていますが、つくづくタイミングが悪いなって。思えば大学時代、バブル崩壊後の不景気に加え、地元のたくぎん(北海道拓殖銀行)が経営破綻したおかげで完全に就職氷河期。50社以上に応募しても全滅で、内定が取れずに卒業後はしばらく携帯電話販売店やビジネスホテルで契約社員として働いていたんです。なんとか正社員になりたくて上京して前の会社に入ったんですけど、もし卒業して普通に就職できていれば年収も今よりは多かっただろうし、ここまで苦労しなくても済んだと思うんです。こんなタラレバの話を今さらしたところで何の意味もないんですけどね」  現在は実家で1人暮らしをしているので家賃の負担はないが、食費と通信光熱費、車の維持費などでお金は残らない。転職して5年経つが昇給はほとんどなく、前職よりも年収にして80万円少ないとか。
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自分に何かあれば、母と姉家族も路頭に迷わせてしまう
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