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ローランドはなぜ“上から目線”なのに支持されるのか? 一般人でも応用可能

ビジネスマンの人間関係に活かす方法

井上敬一 ローランドのテクニックをビジネスマンに応用出来れば、と感じる人もいるかもしれない。たとえば、部下との接し方に活かせないものか。  そんな問いに井上氏は笑顔で「簡単ですよ。今流行ってる漫画を読めばいいんです」と答える。漫画を読む? どういうことなのか? 「その時に流行ってる漫画やアニメの主人公って、まさにその時代に求められてる人物、リーダー像なんです。昔はスポ根系の漫画が主流でした。先輩や師匠は下の子を褒めたりせず、ひたすら『黙って俺についてこい!』みたいな。でも今は、そんな上司についてくる部下はいません。ゆとり・さとり世代の子ならば、すぐに会社を辞めちゃうんじゃないかな(笑)。  僕もホストクラブを経営していた頃に、自分が理想とする上司像と部下の求めている上司像がまったく合わなくて悩んだ時期があったんです。そんな時に色んな漫画を読み漁っていたら、気がついたんですよね。ズバリ今、部下の教育に悩んでいる上司のみなさんが目指すべきなのは、『ワンピース』の“ルフィ”なんです井上敬一 リーダーだからといって完璧でなくていい。船長であるルフィはどこか抜けている部分がある。ローランドがさらけ出す弱さと通じる部分があるかもしれない。そして、ルフィのもとには、それを補うような能力を持つ仲間たちが集っている。 <おれは助けてもらわねェと生きていけねェ自信がある!!!>  こちらは実際にルフィが言ったセリフだが、自分の弱さを認めて仲間を頼る姿勢がうかがえる。要するに、“上下関係に変なプライドを持たず、部下に頭を下げられる上司”ということになるだろう。 「もしかすると、部下に頭を下げることに抵抗がある人も多いかもしれません。しかし、自分がわからないことなど、堂々と弱さをさらけ出し、『助けてください』と言えるリーダーのもとでは必然的にまわりが強くなっていくんですよね。こうして“チーム”にならないと人は動きません。そして、そんな上司のことを部下は助けたくなるはずです」  今、ローランドの人気に火がつくことは、必然だったのかもしれない。 井上敬一【PROFILE】井上敬一(いのうえ・けいいち) 兵庫県尼崎市出身。立命館大学中退後、ホスト業界に飛び込み1か月目から5年間連続でナンバーワンを維持。当時、関西では最高記録となる1日1600万円の売り上げを達成した。業界の革命児としてホストグループのオーナー業を経て、現在は実業家として企業や個人を相手にプロデュースを手掛けるほか、人に好かれるコミュニケーションを伝える研修・講演を展開。また、約20年間のホストクラブ経営の経験をもとに、営業やリーダー研修、人間関係の築き方などを活かした女性向けの「恋愛・結婚セミナー」などを主催する。著書に『シークレット婚活塾』(SBクリエイティブ)、『わかってくれない上司をうならせる神フレーズ50』(パブラボ)など。 <取材・文/吉沢さりぃ、撮影/鈴木竜太>
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
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