更新日:2023年05月13日 09:17
カーライフ

見飽きたアウディの小さな顔の変化に中高年カーマニアのココロはメロメロ!

 おっさんに見分けがつかないものの1つがEXILE。正確にはEXILE TRIBE FAMILYという一族の見分けがつかないのです。  で、気づけばアウディもEXILEみたいなことに……。正面から見ると一瞥しただけでは判別不能。もう見分けようという気すら起きません。そんななかアウディ一族にキラリと光るお顔立ちの美少年が! おっさんの胸の鼓動が高鳴りました!
オートクラブ

「NEW AUDI A1」 WRCのように沿道でギャラリーが応援している風の写真にしてみました。すべて、おっさんカーマニアの独りよがりです

永福ランプ(清水草一)=文 Text by Shimizu Souichi 池之平昌信(流し撮り職人)=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

見飽きたアウディの小さな顔の変化に中高年カーマニアのココロはメロメロ!

 担当Kは、かつてアウディの中古車を2台も乗り継いだアウディ好きであった。  その背景には、雪国・青森県生まれゆえのクワトロ(アウディのフルタイム4WDシステム)への憧れや、ドイツ製品への絶大なる信頼感があったが、それは度重なる大故障&大出費によって裏切られ、最後にはデザインでも裏切られたという。 「アウディは、初代A3とか初代TTとか、デザインが地味に上品だった時代が好きだったので、シングルフレームグリルになって急にイヤになりました」(担当K)  シングルフレームグリルとは、’05年発表のA6から採用が始まったアウディの“デカい口”のこと。いま見ればまったくなんの違和感もないし、その後トレンド化してレクサスのスピンドルグリルやBMWのキドニーグリル巨大化など、多くのフォロワーを生んだが、14年前はみんなこぞって「ヘンテコだ」とか「品がない」と言ったのでした。  私は当初から、シングルフレームグリルへの拒絶感はなかったが、すべてのアウディの顔がシングルフレーム化して約10年。早くもこのデザインアイコンが陳腐化しつつあり、かつモデルごとの見分けが極端に困難になってしまったことを、残念に思っている。だってホラ、見比べてみても……どれがどれだかよくわかんないっしょ?
オートクラブ

小さなクルマ(A1)から大きなクルマ(A8やQ8)まで、アウディ軍団のクルマを並べてみました。こうやって並べれば微妙な違いはわかりますが、A6、A7、A8あたりの判別はかなり困難では?

 精緻で上品でありながら、シングルフレームグリルによる大胆で屈強なイメージも獲得したアウディデザインは、袋小路に入り込んでしまったのではないか!?
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それをブレイクスルーするモデルが現れた!
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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