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<純烈物語>リーダーの朝改暮令を率先して面白がれる後上翔太のゲノム<第25回>

<第25回>リーダーの朝改暮令を面白がれる 意識とは別に植えつけられるゲノム

「単純に一番若いというところのポジションでずっとやってきて、ただの末っ子ではなくより末っ子っぽく見えていると思うんですけど、その枠があった上でこの人がやったら面白いとか、想像通りだとか、あるいは逆に裏切ったりとか、そのつど考えつつやっています。末っ子というポジションは、楽しめていますよ。いじられて『やめてくださいよお』と返して終わるのは、お客さん的には何も面白くない。  かといってあまり嫌がりすぎると『後上さんをいじめないで!』となってしまうので、どの程度嫌がればいいかを考えます。いじられる内容で本当に嫌なことはないんで。プンプンするのか、泣き顔になるのかをその場で判断する感じですね」  “末っ子”というといかにも弱々しく年上に頼って甘えた印象が付随する。キャラクターとして成立したものとはいえ、後上自身はそのようなポジションについてどう考えるのか聞くと、こんな答えが返ってきた。  リーダー、年上、エース、そして末っ子と純烈はキャスティングが確立されている。ただ、これはファンも感じ取っていると思われるが、そこに絶対服従的なものはない。  ガチガチの体育会系だったらたとえリーダーであっても「小田井ちゃん」とは呼ばないし、1つ下の白川裕二郎が酒井を「おっちゃん」呼ばわりするなど御法度。年功序列の文化で回されている組織であれば自分も従っただろうが、そうではない空気を読む勘どころが、後上には備わっていた。 「一人だけドーンと年下なので、その中で自分がいかに円滑な日々を送れるかを考えると、こういう感じの自分になっているという感覚です。スタート当初は、一番年が離れている小田井さんとのジェネレーションギャップは感じました。ポケベルとか言われてもわからずに相槌を打って、そこは『俺、わかんないです』とは言っちゃいけないんだと察知する。  当時は芸能界の人たちだからどう接したらいいかわからなかったし、むしろ俺みたいなのがいたら絶対に嫌だろうなと思っていたんです。皆さんが僕に対し気遣ってやってくれていたんだと思いますね。あまり歓迎はしていないけど、決まっちゃったんだからとりあえず仲間に入れる感じにしなければならない。でもどうアプローチしたらいいかわからないというように、みんなの方が悩んだと思う」  その中でリーダー・酒井一圭とは、どのメンバーよりも至近距離で接してきた。最初の印象は「この人、いつもニヤニヤしているよなあ」だった。
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こんな給料じゃ食っていけねえよ
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