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<純烈物語>『涙の銀座線』のPVを見せられた時、 後上翔太は痔のCMかと思ったが口には出せなかった<第24回>

<第24回>『涙の銀座線』のPVを見せられた時、痔のCMかと思ったが口には出せなかった

「会う順番が先にリーダーだったら『何言ってんスか。そんなの無理ッスよお!』で終わっていたんです」  自分の進むべき道を見つけられぬ日々を送っていたある日、後上はギャル男の先輩に当たる人物から連絡があり「おまえ、身長はいくつだ?」と聞かれた。「180cmぐらいッスかねえ」とテキトーな感じで答えると「そうか。じゃあ明日事務所に来てくれ」とのこと。  芸能事務所をやっている先輩の配下には息のかかった後輩が何人かいて、よく招集をかけては「デカい荷物が届いたから荷解きを手伝え」「ゴミが溜まったから捨てにこい」というように都合よく使っていた。後上はその中のワン・オブ・ゼムだった。背丈を聞かれても「電球の取り換えでもやらされるのかな」ぐらいにしか思わず、いつもの調子でオフィスへと向かった。ところが、着くやいなや応接室へ通される。  そんなことはこれまでなかったから「俺、なんかまずいことやったっけかな?」と構えていると、部屋にあったテレビに何やら音楽のプロモーションビデオらしきものが流された。それが、カズ酒井と東京ダンディ・バージョンの『涙の銀座線』だった。 「あのPVには台車に乗ったカメラマンが撮ったブレブレの映像があるらしいんですけど、僕が見せられたのはボラギノールのCMみたいに、歌っている映像の合間にレッスンシーンの横顔写真が挿入されるという編集だったんです。どうだ?と言われて『痔のCMですか? 曲もダサいし』と思っても言えないじゃないですか。  でも先輩たちの顔から明らかに自信満々で見せているのがわかったんで『なんか、シブいッスね』と。そうしたら『そうか。おまえ、これやりたいだろ?』と言うんで『やりたいってどういうことだ? あー、俺もいよいよ芸能関係まわりのお呼びがかかったか』と、その時点では思いました」  つまり、その事務所のスタッフに誘われたと後上は解釈した。それにしてもこのPVはないだろうと思いつつ、先輩に嫌とも言えず光栄ですなどと心にもない返答をしたところで詳細説明があり、社員ではなく映像の中で歌っていたおっちゃんたちのグループのメンバーに入る話であることがわかってきた。
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ジャニーズ? EXILE!? そんな急にプロでやるなんて
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