更新日:2020年03月22日 16:13
恋愛・結婚

唐田えりかはなぜ「匂わせ」たのか?自慢せずにはいられない人間の心理

女も男も匂わせが大好き!

女は男女関係の匂わせ。男は仕事できる匂わせ

 男の場合はどうであろうか? SNSなどで見られる典型的な匂わせとしては……。 === ・さりげなく高級品が写り込み。→金持ちアピール。ウザい! ・国際線の写真を載せて「出張に行ってきます」。→海外出張するほど仕事ができるアピールするエアポートおじさん。ウザい! ・針が12時を指している時計の写真で「てっぺんまで仕事」。→仕事ができるからたくさん振られるアピール。ウザい! ・「俺も昔はワルだった」写真投稿。→昔から強いグループに属していた強い男アピール。ウザい! ===  男の場合はウザいだけで害がないかというと、むしろ生活に関わる深刻な問題になる可能性がある。 「男の匂わせは仕事とか能力での攻防になるので、会社や上司の受け取り方によっては給料とか昇進に影響してきます。SNSで匂わせばかりするような男性は、会社でも仕事上のライバルとしての比較意識の強さからくる匂わせをしてきて、例えば仕事で成果を出した同僚や後輩に対しては『運が良かっただけ』などといったケチをつけてこきおろした上に、自分が過去に成果を出したときのほうがすごかったように見えるデータを並べて、自分の有能さを匂わせようとしたり。 『アイツはいつも自慢ばっかりしているんだよ』などといった嘘の情報を流すことで、ライバルの人間性を貶める匂わせをしたり。人は情報源の記憶は薄れちゃうのに対して、情報だけは印象深く残ってしまうので、悪いイメージだけ残ります」(榎本氏)  言った者勝ち、匂わせた者勝ちということ。何も悪いことをしていないのに会社や仲間内での評価を貶められてしまうことが、匂わせ男子と関わるとあり得るのだ。  そういった者と関わらないようにするにはどうしたらいいのか? 「優越するような態度を取らないでいるべきですが、例えば『課長に褒められた』くらいでも匂わせ男女は過敏に反応してくるので極力触れないのがベストです。でも、そうすると今度は自分がアピールできず、会社や上司から無能だと思われてしまいます。自分の評価を高めるには少なからず匂わせが必要なのですが、日本人は誠実で真面目を好むので言葉ではなく態度で示すべきです」(榎本氏)  無理に匂わさなくても態度で上司は“察する”のが日本文化である。 ◎対処法:自慢げにせず、極力触れない 【榎本博明氏】 えのもとひろあき。心理学博士。東京大学教育学部教育心理学科卒業。大阪大学助教授などを経て、産業能率大学兼任講師。著書に『かかわると面倒くさい人』(日本経済新聞出版社)など <取材・文/上野充昭>
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