コロナ禍でキャバクラに行けない男たち「コロナに負けず営業中」とLINEは届くが…
ついに全国発令された緊急事態宣言。接客を伴う飲食店への休業要請も広がり、週末に暇を持て余している人も多いのではないだろうか。筆者も以前から書いていることではあるが、当然キャバクラを含めた夜の店にも影響が出ている。コロナ禍でキャバクラに行けない客達は一体、何を思うのか? やるせない心情を取材してみた。
まず、話を聞いたのは大阪で広告会社を経営するKさん(42歳)。元々、キャバクラが大好きだったと語るKさんだが、コロナが騒がれだした2月中旬頃からまったく通わなくなったという。
「梅田、ミナミ、北新地はもちろん、出張で東京や福岡のキャバクラまで行くほど飲み歩いていました。飲むときは、社員全員を引き連れてオープンラスト……なんてこともよくありましたね。しかし、2月頃から大阪の飲み屋街でも人が少なくなっているのを見て、結構深刻な状況なのかな……と思い始めたんです。オキニのキャバ嬢からもガンガン営業が来るようになって、店がヒマなのがヒシヒシと伝わってきましたね。
ちょうどその頃、知り合いの社長連中から『飲み会や送別会を禁止にした』という話を聞いていて、うちは子供がまだ小さいので自分がキャバクラで感染するわけにはいかない……という緊迫感が出てきたんです。でもオキニの店には散々通っていたし色恋営業もされていたので、さすがに『コロナが怖いから』とは言いづらくて……、『最近、キャバも飽きてきたんだよね』と伝えました。それ以来、連絡は来なくなりましたね」
しかし、2月の時点でキャバクラ通いを続けている部下もいたという。
「一応、会社で飲み会自粛要請はしたのですが、それでも何人かはキャバクラには行っていたようです。しかし、3月になって大分県のキャバクラで感染者が出たというニュースを聞いてこれはマズイかも……と焦りました。すぐに社員にも『接待でもキャバクラに行くのは控えてほしい』と号令を出したのですが、元々、私が自発的に連れて行っていたので何を言っているんだって感じでしたね。社員は20~30代の独身が多いので『若いから万が一、感染しても大丈夫だろう』という気持ちがあったのかもしれませんが。
その後、会社からほど近い梅田のライブハウスでクラスター発生という報道を見て……さらに口うるさく社員にも言うようになりました。でも、オキニ嬢も悟ってくれて全く連絡してこなくなったのは、ある意味良かったと思います。そこで空気を読まずに連絡してくるような子だったら、収束しても店に行くことはないと思いますね」
キャバクラには行きたいが、小さい子供がいるから…
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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