家族旅行にも自粛を強要してくる会社「行く必要ある?」とイヤミを言われ…
新型コロナの感染拡大によって、帰省や旅行の自粛やイベント事中止など異例となった今年の夏。学校の夏休みが全国的に短縮される中で、「会社の命令でどこも出かけることができない……」と頭を抱えるのは都内のITメーカーに勤務する橘康介さん(仮名・35歳)だ。
「妻の実家は広島なので夏休みは毎年、車でお互いの田舎に帰省して海水浴やバーベキューを楽しんでいたんです。でも、今年は僕の祖父が高齢で持病持ちということもあって帰省は控えることに。それどころか、会社からお盆休みの不要不急の外出は控えるように言われてしまい、どこにも出かけることができませんよ」
橘さん自身は、都内が第二波だと騒がれ出した7月中旬から在宅勤務になっていた。しかし、会社がここまで厳しく通達するようになったのには橘さん自身にもきっかけがあるようで……。
「2週間ほど前に発熱したんです。熱が39度まで上がって喉に痛みを感じて。でも、僕はすでに在宅になっていてどこにも外出していないし、妻も息子も特に変わった様子はない。それに僕は元々、軽度の扁桃腺肥大でこの時期はいつも夏風邪を引くんですよね。
行きつけの病院に電話をして、それを伝えると『濃厚接触者がいなそうならコロナの可能性は低そうなのでうちで診ますよ』と言ってくれたので、病院に行くと扁桃腺炎と診断されました。それから3日もしないうちに熱も下がって今は症状もまったくないのですが、会社からは『この時期に風邪引くなんて、なんのための在宅だ』とまるでコロナだと疑っているかのような口ぶり。
さらに、『コロナのPCR検査受けて陰性の証拠出して来い』とまで言われました。会社側が万が一の感染の可能性を考えるのも分かるのですが、担当の医師からは『症状がないのにわざわざ感染リスク冒して検査を受ける必要はない』と言われているのに。会社には、もしまた熱が出たら検査に行くということでどうにか納得してもらえました……」
そこで、会社が下した判断がお盆休みの外出自粛だというのだ。
現在、8歳の息子と妻の3人暮らしだという橘さん。例年通りなら今頃、岡山県の実家に帰省しているはずだったが……。
会社から「外出自粛要請」のワケ
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