更新日:2020年06月22日 15:22
ライフ

「TOEIC中止で大学院に進学できないかも」男子大学生の訴え

当事者にとって1回の試験は代替不可

 高田さんは、TOEIC運営側にも適切な補償をして欲しいと訴えている。 「外部試験のスコアは確かに信頼性は高いだろうし、好きな時に受けられる状況なら何も問題はないです。でも、この時期を狙って勉強していた人たちにとって、後日振替は意味がないですよ」  中止への対応として、運営側は9月以降の振替受験、または返金としている。感染対策を徹底し、なんとか受験の機会を作ることはできなかったのか。試験会場を増やし3密を作らないようにする、受ける日をずらすなど。  これらの提案について記者が問い合わせてみると、運営側は「感染拡大の状況から会場確保や密にならない状況での実施につきましても、現在鋭意検討しております」とコメントした。  運営側には感染者を増やさないなど事業者としての責任があり、企業としての評価や存続にも関わる問題だ。この新型コロナ禍でどのような対応が適切なのか、混乱もあるだろう。  しかし、TOEICと院試の受験者である学生に可能なのは、対応を求め、実行を待つといった受動的な行動に限られる。不安を抱えざるを得ない当事者のために、関係者には定期的な意思表示などを求めたい。<取材・文/凸 るり子>
’98年、記者見習いの早稲田大学生。陽が当たりづらい若者、特に学生の苦しい状況と向き合います。Twitter:@deko_lapis にて、タレコミ歓迎。どこでも凸ります。関心→学費問題 / 摂食障害 / 体型、脱毛、美の基準 / 貧困 / デモ、etc。
1
2
おすすめ記事