“脱原発”のみを主張する右翼主導のデモ

9月19日に東京で行われたデモに約6万人が集まるなど、全国で反・脱原発の声が高まるなかで、従来の「反原発=左翼」という概念を超え、保守・右翼側にもその動きが出ている。新右翼団体の一水会最高顧問・鈴木邦男氏は「『左翼を利するだけ』など反対の声もあるが、この非常時に右も左も関係ない」と話す。彼らが声を上げる“脱原発”とは一体何なのか。その姿を追った。

◆余計な主張は排除し、“脱原発”のみを主張

 そもそも、この「右から考える脱原発ネットワーク」が設立されたのは、針谷大輔氏による呼びかけがきっかけだったという。立ち上げ当初から参加している、運動家の家内保さん(仮名・42歳)は開催の経緯をこう話す。

「『右や左なんてこの際関係ない。思想を超えて立ち上がり、脱原発を訴えなければいけない』という針谷氏の思いに賛同する形で、昔からの仲間をはじめ一般の参加者が徐々に増えていきました」

 今年7月から個々が呼びかける形でミーティングを重ね、7月31日に行われた「第1回 右から考える脱原発ネットワークin東京デモ」では、100人を超える参加者が集まった。その後、第2回横浜デモ(9月3日)を経て、今回は3回目となる。

「デモに際して、私たちが懸念したのは『さまざまな主張を入れては軸がぶれてしまう』こと。一つの主張で一致団結して怒りを表現できるような団体にしようというのが共通の思いです」(家内さん)

 一言に脱原発デモといっても、なかには右派と左派で対立し、「暴動や逮捕沙汰になってしまうデモもある」(家内さん)という。参加者の一般人からも、「過去に参加したデモでは、消費税に反対する主張や労働問題などいろんな主張が飛び交って、『結局何が言いたいの?』と混乱してしまった」(30代・男性)という声が聞かれた。

 そこで、「右から考える脱原発ネットワーク」では公式サイトで一定のルールを明記。「各団体の幟や旗及び趣旨に相応しくないプラカードや服装・言動はお断り」と、脱原発以外の主張を排除した。

― 右翼だって反原発その主張を聞いてみた【2】 ―




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