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謎かけに魅せられた女・紺野ぶるま。どんなお題もコンマ数秒で男性器に

 どんなお題も“ちんこ”で解く「ちんこ謎かけ」で一躍脚光を浴びたピン芸人の紺野ぶるま。2017年、2018年の「R-1ぐらんぷり」決勝進出、2017年から「THE W」3年連続決勝出場など、賞レースでも輝かしい結果を残している彼女が、芸歴10年目で初の著書『下ネタ論』(竹書房)を上梓した。本書は、ちんこ謎かけの実例を交えながら、真面目かつ不真面目に下ネタの仕組みを考察した一冊となっている。そんな紺野に、ちんこ謎かけのルーツや、素人でも分かりやすいちんこ謎かけの作り方を聞いてみた。

紺野ぶるま

ねづっちさんの影響は大きかった

――謎かけ自体を始めたきっかけは何だったんでしょうか? 紺野:とある芸人ライブのゲストにねづっちさんがいらっしゃって、エンディングで「ねづっちと謎かけで戦おう」という企画が行われたんです。ねづっちさんと同じお題で、思いついた人から謎かけを発表するルールだったんですけど、自分でも驚くほど謎かけが思い浮かんだんですよ。それが、ねづっちさんの目に留まって、その日にメアドを交換して、コージー冨田さん主催の謎かけライブに誘ってもらったんです。 ――もともと謎かけは好きだったんですか? 紺野:高校生の頃から三題噺や掛け詞(かけことば)ってカッコいいなと思っていて、自分で川柳なんかも考えていました。たまに面白いのができると、友達にメールで送っていたんですけど、「すごーい」ぐらいの反応しか返ってこなくて。でも、それがすごく楽しかったんです。そこで、なぞかけの感覚は培われていたと思います。  謎かけに関しては、それこそねづっちさんの影響が大きかったかもしれません。小さい頃に『笑点』で見た謎かけをパッケージ化したのがねづっちさんでした。「五七五」みたいに決められたルールの中で、ワードが奇跡的にハマっていく気持ち良さを感じていたんです。ただ、芸人になってから謎かけを考えることはありませんでした。 ――それなのに次々と謎かけが思いついたのはすごいですね。 紺野:日頃から練習をしていた訳じゃなかったですし、どうして思い付くのか分からなかったんですけど、こればかりは生まれつきのものでしょうね。下手に勉強してこなかったから、ルールに縛られずに、自由にできたのもあるかもしれません。 紺野ぶるま――コージー冨田さん主催の謎かけライブでも結果を出せたんですか? 紺野:幾つかのコーナーがある中で、一人ずつ前に出て、一分半の間にどれだけ謎かけをできるかスピードを競う「低クオリティハイスピード謎かけ」があったんです。そこで「ハンガー」というお題を最初に出されて、「ハンガーと言えば掛けるよな。かけると言えばちんこしかない。でも、ちんこと言っちゃいけないよな」と葛藤しつつ、三回までパスもできるんですけど、パスをすると謎かけイベント的に寒いじゃないですか。下ネタを言っちゃうよりも、出さないほうが悪だなと思って、「ごめんなさいですけど、ちんこと解きます。どちらも、かけます」と答えたら、すごく盛り上がったんですよ。  そこからは全部、ちんこで解いていきました。たとえば、お題が「手品」だったら、「ちんこと解きます。どちらもタネ(種)を仕込みます」。すると先輩芸人たちの援護射撃もあって、奇跡的にウケました。「コップ」というお題で、「ちんこと解きます。どちらも持つでしょう」みたいな、ちゃんとかかっていない謎かけでも大爆笑でした。 ――偶然から、ちんこ謎かけは生まれたんですね。 紺野:芸人として初めて確かな手ごたえを感じました。ねづっちさんからも「これは、ちゃんとかかっているのがすごいよ」と言ってもらえて、自分でも、ちゃんと解けているなという感覚があって面白かったんです。その後の打ち上げでも、みんなで「ちんこ」で解いて。  その帰り道も、目に入るものを片っ端からお題にしたら、全部ちんこで解けたんです。たとえば木が目に入ったら、「ちんこと解きます。どちらも勃って(立って)いるでしょう」みたいな。「ちんこ謎かけ、すごっ!」と思って、風景が変わりました。川沿いを歩いていたんですけど、全てがキラキラして見えました(笑)。
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プライベートも朝まで謎かけ
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出版社勤務を経て、フリーの編集・ライターに。雑誌・WEB媒体で、映画・ドラマ・音楽・声優・お笑いなどのインタビュー記事を中心に執筆。芸能・エンタメ系のサイトやアイドル誌の編集も務める。

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下ネタ論

すべてを「ちんこ」で解く「ちんこ謎かけ」で話題を呼んだ紺野ぶるまが下ネタへの熱き想いを語る。下ネタとは高尚な芸である――
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