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ドルチェ&ガッバーナの香水っていつ売れたの? メンズ香水の20年史

ニッチで狭い層に受ける香水も生まれてきた10年代

 また、00年代に新しく生まれたのが“ニッチ系香水”。ファッション系香水とは正反対の性質をもったものだと、たなたろさん。 「もともとは狭い層に深く刺さるクリエイティブな作品を作ろうという流れから生まれたものです。日本のマニアの間でも、00年代頃から少しずつ浸透しはじめました。私も当時は学生ながら社会人のマニアの方がイタリアなどで購入したニッチ香水ブランドの小分けを頂いたりしていました。 また象徴的な出来事のひとつとして、ニッチ香水の代表的なブランドであるラルチザン パフュームが2008年に表参道に路面店をオープンしました。それからはそこがニッチ香水にとっての聖地になり、香水好きが集う場所になりました(同店舗は2015年をもって閉店)」

香りの種類は細分化していき、“ニッチ”がメジャーになる

 そうしてファッションブランドの王道タイプの香水を中心に、独創的な香りを作るニッチ系香水のラインナップが増え、発売されるアイテムの数は増大。 「10年代は特に香水の売れ筋や好み、つける年代などが細分化していった時代です。そんな中でニッチ系香水の浸透が非マニア層にも浸透していきました。2013年には新宿伊勢丹が『イセタン サロン ド パルファン』(通称”サロパ”)をスタート。これは多種多様なフレグランスを集結させた年1回の展示イベントです。以降年々サロパは開催され規模が大きくなっています。客層も初回の2013年度から女性客を中心にマニア層以外も多く集まるイベントとなりました」  ファッションブランド系の香水がやや衰退していく中で、ニッチ系香水の勢いは強まっていった。 「2014年には表参道でフランス発の香水ブランドのディプティックが、翌2015年には六本木ハイアット内に南米発の香水ブランド、フエギア1833が路面店をオープンし、百貨店のリニューアル時にニッチ系の香水売り場が増床されました」
Fueguia 1833

Fueguia 1833(画像はHPより引用)

 客層として決して香水マニアだけが来ているわけではなく、一般層もニッチ系香水に興味を示すように。もはや“ニッチ”とは言えなくなってきている。 「例えばフエギアだと、政治家の方までもが買いに来られるなどの話も耳にしました。また、セルジュルタンスでは最低でも1万円以上する商品であるにも関わらず、マツコ・デラックスさんや小嶋陽菜さんが愛用していると公言し、そのファンの方が買いに来られるなどと言った現象が見られました」  この20年間で発売された香水の総本数は、それまでの20年間の10倍以上と言う調査もある。現在は売れ筋が分散している状態だ。特定の香水が大流行しておらず、個人個人が好きな香りを選ぶ時代に突入している。 「面白い潮流としては、日本発の、日本人クリエイターによるニッチ香水ブランドがここ数年で数多く登場していることです。欧米で作られた香りよりも、日本人が作る方が当然日本人の好みをきちんと反映しています。高温多湿な日本で使えて、主張しすぎないと言う日本人好みの香りが多いことが人気の要因でしょう。既にかなり売れているブランドもありますので、今後は大きなトレンドになりそうです」 たなたろ@香水屋 メゾンフレグランス専門サイト「メゾフレ」運営中。中学時代から香水を毎月数本ずつ購入し、香水をコレクションするのが趣味。購入したフルボトルは累計1000本を超える。香水販売サイトを近々にローンチ予定。 Twitter:@scententia Instagram:@scententia ブログ たなたろさんのshop「ウェブの香水店」 <取材・文/すずきおさむし>
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