更新日:2020年10月01日 20:38
デジタル

『あつまれ どうぶつの森』『フォートナイト』で見えたヒットゲーム法則の変化

ゲームコラムニスト・卯月鮎

卯月鮎

 テレビゲーム(家庭用ゲーム)の原点をどこに置くかは諸説ありますが、1972年に米マグナボックス社が発売した「オデッセイ」がルーツと言われています。  そこから約50年、1983年に任天堂が投入した「ファミリーコンピュータ」が火付け役となり、いまやゲームはグローバル経済の中心的存在であり、ひとつの文化にまで発展しました。  そのテレビゲームが今、転換点を迎えています。これまではマンガや映画などと同様に、ゲームソフトが発売され、消費されればいったん区切りがつく売り切りの“作品型コンテンツ”がメインでした。
ファミリーコンピュータ

1983年に発売された任天堂のファミリーコンピュータ

 それが、PCを中心としたオンラインゲームや、人を集めてイベントで人気を維持していくスマホアプリのスタイルがテレビゲームにも導入されるようになり、変化が起ころうとしています。  単に売れればいいというだけでなく、大勢の人が集まってコミュニケーションし、現実世界の物事とリンクする窓口となる“プラットフォーム化”が、これからのヒット作のひとつの条件となりそうです。  代表的な例は『フォートナイト』や『あつまれ どうぶつの森』。『フォートナイト』はスマホやPCでも展開されているため純粋なテレビゲーム(家庭用ゲーム)とは言いにくいですが、『あつまれ どうぶつの森』は家庭用ゲームとしてプラットフォーム化に成功しつつあるケースです。
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『あつまれ どうぶつの森』が生み出した「場」
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ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も

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