三浦知良と西城秀樹に勇気づけられた日 ―カズとヒデキとヤングマン―
秀樹、脳梗塞再発もその生き様に感銘
こんな時だから「ヤングマン」の歌詞が沁みる
コロッケが務めているので、ハーフタイムショーはとてもコミカルで面白い、等々力競技場はいつでもアットホームな雰囲気だ。なのにスタジアムで「ヤングマン」を聴くと胸が熱くなる。観客の盛り上がりを見ると、人間は死んでも心の中に生き続けるということを実感する。 「ほら見えるだろう 君の行き先に 楽しめることがあるのだから」。今年は歌詞のこの部分が、やけに心に残った。今年は痛ましい自死のニュースが多い。しかしカズのサッカーのように、秀樹の歌のように、好きなこと、楽しめる事があれば、人生は生きるに値するはずだ。そんなことを思った。カズや秀樹のように卓越していなくても、些細な“楽しめること”で充分なのにな。そんなふうに思った。 最後に蛇足だが、52歳の私は西城秀樹直撃世代だ。幼稚園の頃、叔母に「名前を秀樹にしたい」と言った。叔母は悪ふざけで電話を取り受話器に向かって、私の名前を変更する手続きの演技をした。叔母が「名前変えてあげたよ」と言うので私は喜んでしばらく秀樹と名乗っていた(笑)。子供の頃は、ただかっこよくて西城秀樹が好きだったが、大人になって見ると、彼が世間に届いた、最初のロッカーであり、歌謡界の革命児だったことがわかる。
1968年生まれ。構成作家。『電気グルーヴのオールナイトニッポン』をはじめ『ピエール瀧のしょんないTV』などを担当。週刊SPA!にて読者投稿コーナー『バカはサイレンで泣く』、KAMINOGEにて『自己投影観戦記~できれば強くなりたかった~』を連載中。ツイッター @mo_shiina
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