ライフ

話題のSNS「Clubhouse」日本でだけ“招待枠バブル”が起きている理由

招待枠を求める投稿が多発したのは日本だけ

Clubhouse

招待枠の発行ページ。ちなみに現時点ではまだ日本語対応はしていない

 あえて新規参入者を絞るこうした仕組みもあり、招待枠を求める冒頭のような投稿が相次いだ。しかし、これは「日本特有の動き」だと宮崎氏は明かす。 「実は決められた数の招待枠を使う以外にも、もうひとつ『Clubhouse』に参加する方法があります。iPhoneの『連絡先』アプリに電話番号を相互で登録をしていれば、友人が登録をしたタイミングで通知が行く仕様になっていて、この場合、招待枠は関係なく、新たなに参加することが可能です。詳しいアルゴリズムは公開されていませんが、この仕組みがあるため、アプリをダウンロードしてアカウント作成を済ましていれば、そのうち参加することができるわけです。  しかし、日本の場合、ビジネスでもプライベートでもLINEのみつながっていることが多く、しかも短期間で急激にバズったため、電話番号経由での参加方法がなかなか知られずにSNSに招待枠を求める投稿が殺到したようです。アメリカではTwitterでもInstagramでもこうした投稿はほとんど目にすることはありません。ちなみにFacebookについてはアメリカではユーザー数が減少し、いまや広告ばかり。そもそも投稿する人自体がほぼいないという状況です」

『港区女子の飲み会』が話題に

 一時、招待枠はメルカリで高額転売されるなどバブル化が加速。日本ではこうした一連の「招待枠バブル」が呼び水となり、Clubhouseは一気に拡散。局地的なブームをさらに加速させることとなった。 「招待枠の争奪戦は間違いなくすぐに落ち着くので、焦る必要はないかと思います。ただ、新たな参加者がどんどんと流入して、日々、アプリ内の光景が変化している今が面白いのは間違いません。人気のアーティストやユーチューバーなども次々と参加していて、何か新しいことがここで始まる高揚感があります。  日本では大きく拡散した日の夜に『港区女子のヤバい飲み会』のroomが登場して話題を集めました。そこが日本で最初の大人数が集まったroomだと思うのですが、かわいい女のコたちの内緒話を、500人を超える大人が盗み聞きするというちょっと異様で、それでいて日本的な盛り上がりもありました(笑)。ほかにも有名経営者たちが趣味の話で盛り上がったり、あえて無音のroomが作られたり、多岐にわたった使われ方を早くもしています。  本国アメリカもまだまだ黎明期ではありますが、弾き語りを行うroomに大勢の人が集まったり、ダイバシティに関する議論が活発に行われるroomが数多くあったり、コロナ禍で開催が難しくなっている教会の日曜ミサをroomで行ったりしていて、日本と比較すると用途に文化の違いが反映されているように感じます」
次のページ
世界を変えるSNSとなりうるのか?
1
2
3
テキスト アフェリエイト
新Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事
おすすめ記事
Cxense媒体横断誘導枠
余白
Pianoアノニマスアンケート